リアルもリモートも使いこなせない人は淘汰される。アフターコロナ時代に必須の「二軸フレームワーク」とは?

 

仲間との「信頼予算」を蓄積する

ここまでってどっちかというとリモートの良さをリアルの中に入れていくってことがこれからは大事ですよって話なんですけど、今度こっちはどうかというと非目的型がやっぱりリアルでしか得にくいもので、実はなんで今回起業家イベントでみんなが集まってよかったよかったって言っていると二つなんですよね。

ひとつはやっぱりリアルの強さって偶然の出会いなわけですよ。この偶然の出会いということを、例えばGoogleとかではカジュアルコリジョンという言い方をしています。 それって何かというと例えばGoogleってランチとかをタダにしているわけですね。それは何でかというともちろん、外れた断片の外食に行くという時間をかけずに、パパッとオフィスで食べられると仕事が効率よくなりますよね。

それもいいですが、会社の他の部署の人間が同じ場所でごはんを食べているときに、久々に会ったりすると「ちょっとさ、こういうことで悩んでいるんだけどいいこと知っている?」とか、「●●さん、●●さん、ちょうどよかった。 今度、あの人を紹介してよ」「じゃあそこに関係するところだとあいつがいるわ」みたいな形でものを集めていると、コツンと偶然の出会いが新しいものにつながっていくことがあります。

ここがオンラインではどうしても人と出会うときにミーティングを設定しよう、という目的型で集まることが多いですよね。リモート飲み会なんて、何となくずっと話さなければいけないからしんどいですよねという理由でリモート飲み会が減ってきた中で、カジュアルコリジョンの良さが浮き彫りになったと感じます。

もう一つ大事なのは、僕たちはなんでリモートで目的を持って一緒に働けるかというと、その人を信頼しているからとか、その人に安心できるからですよね。でも3年という長い時間リアルで会うことがなければやっぱりその人を信頼しているからとかその人に安心できるからみたいなところがあるんですよね。

でも段々3年とかリアルで会わないとこの「信頼予算」とか「安心予算」が段々貯金をすり減らすわけですよ。

そうするとやっぱりリアルで会ってみると表情だったりとか全身を持って発言することだったりとか何よりも久しぶりにパッと目が合ったとき「うわあ、嬉しいわ」ってということを、意図しない中でその人が好きであること自分は許容されていることみたいなことがわかるともう一度その人との信頼感とか安心感みたいなものが戻ってくるわけですね。

そういう意味で仕事の中で自分たちに対する「信頼予算」「安心予算」みたいなのがすり減ってきているときにやっぱり適切にもう一度このリアルの力を使っていくというところのあえてリアルの使いどころみたいなところがよりわかってきたんじゃないかなって思うんですね。

自分らしさを取り戻す時間を確保する

そして、最後に実は大事なことは、何もなくてもひとりで過ごすって時間なんですよ。これはやっぱりリモート暮らしになったときにミーティングが連続になるよね、みたいなことだったりとか、リモートで仕事をしていると仕事が終わったらすぐに家族だよねって言って、実は一番なくなった時間って自分ひとりの自分のための時間なんでしょうね。

これが昔だったら何となく通勤時間だったり何よりもその通勤時間の帰り道にちょっと一軒どっか寄ってこうみたいなところの中で自分を取り戻す時間を作っていた。 これが実はリアルとリモートのハイブリッドの中でついついこの自分らしさを取り戻す時間を見積もるということを、習慣としてなくしちゃっている。その中でなんかちょっと生活が平坦だなみたいになってくる可能性もあるわけです。

こんなふうに僕たちはやっぱり3年ぶりにしっかり今リアルを取り戻している中です。でも僕たちは3年間のデジタル移住を経てデジタルとして働くテクニックを得ている。デジタルで働くテクニックというのは「=データ化可視化されていく世界」。これからChatGPTとかのAIとは本当に相性がいいわけですね。

だからむしろリアルに戻ってもいかにこのリモートでの効率性だったりとか、あえて仕事をデジタルに残していくことによってAIが自分の仕事を加速してくれるというところもしっかり見る。

でも僕たちはやっぱり人と人のコラボレーションの中で働いているので偶然の出会いをどう作っていくかってことだったりとか、やっぱり仲間に対する信頼安心こういうものを蓄積していく。 でももっと大事なのは、自分らしさを取り戻す時間をきっちり確保するということです。そういうわけでつながる時代の未来を楽しみましょう。 (2023年7月3日の解説動画を記事化しました)

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IT批評家、藤原投資顧問 書生 1970年生まれ。京都大学大学院工学研究科応用システム専攻人工知能論講座修了。 マッキンゼー・アンド・カンパニーにてキャリアをスタート。 NTTドコモのiモード事業立ち上げ支援を経て、リクルート、ケイ・ラボラトリー(現:KLab取締役)、コーポレートディレクション、サイバード、電子金券開発、リクルート(2回目)、オプト、Google、楽天(執行役員)の事業企画、投資、新規事業立ち上げに従事。 経産省 対外通商政策委員、産業総合研究所人工知能センターアドバイザー等を歴任。 現職は14職目。シンガポール・バリ島をベースに人・事業を紡ぐカタリスト。ボランティアで「TEDカンファレンス」の日本オーディション、「Burning Japan」に従事するなど、西海岸文化事情にも詳しい。

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【著者】 尾原和啓 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 月・木曜日 発行予定

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