トランプ完全敗北。米国の“大きな譲歩”で3千億ドルをせしめてメンツを守りきったイランのしたたかさ

 

バンス副大統領がイスラエルに突き付けた「厳しい現実」

その上、イスラエルのカッツ国防相は、「誰も我々に何をすべきかを指図できないし、我々はレバノン南部にある最初の村落のすべての家屋が破壊して『安全地帯』にした。20万人のレバノン人は二度とそこに戻ることはできない。我々はヒズボラと戦っているし、イスラエルは安全地帯を一切放棄しない。ガザ、シリア、レバノンでも同じだ。イスラエル軍は国境を超え、向こう側に存在しなければならない」という。

これに対して、イランは、すべての今後の交渉の中止し、ホルムズ海峡の完全封鎖の再実施し、テルアビブへのミサイル攻撃を警告し、覚書第1条の直接的な違反で、第1条では戦争の終結とレバノン主権の保証が明示されている。このため、スイスで19日予定されていた米当局者との協議が延期した。

覚書1条を順守するために、バンス副大統領が「イスラエル政府の一部閣僚は、トランプ大統領を批判しているようだが、現実を見た方がいい。今この瞬間、イスラエルに同情的な世界の指導者は、ほとんどトランプ氏しかいない。しかも彼は、世界最強国アメリカの大統領だ。もし自分がイスラエルの閣僚なら、世界で唯一残っている強力な味方を攻撃しない。さらに、この3か月間、イスラエル本土を守ってきた防衛兵器の3分の2は米国で作られ、米国民の税金で支払われている。イスラエルの問題は、トランプ大統領ではない。トランプ氏こそが最大の問題だと思っているイスラエル関係者は、自国が置かれている現実を直視すべきだ」と言う。

このバンス氏の演説後、イスラエルとレバノンのヒズボラが現地時間19日午後4時からの停戦で合意した。

このため、スイスでの交渉は21日に開催されるという。

もう1つ、覚書13条は、米国に対し、まずレバノンでのすべての軍事作戦の即時終了を実施し、イスラエルの恒久的な撤退を含め、財務省によるイラン産石油および金融取引のための免除を発行し、最大1,000億ドルの凍結されたイラン資金をすべて解放することを要求している。

米国がこれらの要求を履行しない限り、核問題を含むすべての交渉はしないとしているので、イランのアラグチ外相氏がスイスでの交渉のための出張をしないし、代表団が参加することもないとした。このため、21日の交渉はどうなるのかわからない。

そして、イランは立場を強硬化させ、ホルムズ海峡の再開を南レバノンからのイスラエルの完全かつ永続的な撤退とイスラエル軍事作戦の完全停止に結びつけた。ホルムズ海峡の再封鎖になっている。

このため、トランプ政権は、ネタニアフ首相の政治的ライバルたちと連絡を取り始めている。グレター・イスラエルを主張するイスラエルの極右閣僚に愛想が尽きたようだ。

しかし、この解決を見ないと、石油供給不足による物資の欠乏、価格高騰の恐れが出て、安定化が期待外れとなる。

そして、イスラエル人口は600万人程度であり、地上戦での絶対有利であった過去とは違い、ドローン攻撃で自慢の戦車が破壊されている。米国の支援がなければ、周辺国に負けることになる。

それと、イスラエルは、EUのカラス外交安全保障上級代表(外相)との関係を断絶するとした。カラス氏がイスラエルの対パレスチナ政策に関し、南アフリカで行われていたアパルトヘイト(人種隔離)政策と同一視したと報じられたことに反発した。というように、イスラエルの孤立化が進んでいる。

その上、トルコのエルドアン大統領は、「世界は目を覚まさなければならない。ガザで起きていることは戦争ではない。それは、人間性を完全に失った男によって犯されたジェノサイドだ」と言い、イスラエルとの戦争も視野に入れて、トルコ軍はシリアにいる。まだまだ、何が起こるか見通せない状態だ。

6月21日朝9時現在の状況であり、非常に早く事態が動くので、X等で事態の推移を追いかけてください。

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