「次の政権」での対中関係修復のため日本が行っている準備
ということで、経済、安全保障両面での米中接近を今後も警戒する必要がある。米国のインフレ加速が近づいているからで、中国からの安価な品物の輸入が必要になるはずだからだ。もし、米中接近が実現したら、日本も中国との関係を見直す必要がある。
この準備を日本もしている。岩屋毅前外相ら貿易団体代表団が訪中し、習指導部との面会を模索している。高市政権では、日中正常化は難しいが、次の政権では可能なようにしている。
しかし、世論調査で29%支持率しかないトランプ氏は、11月3日の中間選挙に向けて中国から成果を取りたかったが、それもできなかった。その上、メディア3社をホワイトハウスから排除している。このため、メディアは、習氏の歓迎式典を中継しなかった。
この状況で米10年国債金利は5.2%まで上昇した。ベッセント財務長官が「私が胴元であり、逆らうな」と宣言したが、結果は投資家は、期待とは逆に動いたことになる。長期国債を買い戻すバイバックの効果もないことになっている。短期国債を大量発行したことで、米2年国債金利も4.9%まで上昇した。この国債金利上昇で、住宅ローン金利は7%にもなっている。これでは住宅の購入もできない。
帝国の最後が迫っている。1971年にドル金兌換制度を廃止した結果、ドル札を大量に印刷して、とうとう金利上昇で利払いができなくなる可能性が出てきた。
この状況を見て、国連総会で、フランスのマクロン大統領は、世界が「弱肉強食の論理に逆戻りする」ことに警鐘を鳴らした。弱肉強食の論理を振りかざしているのは、トランプ氏であり、それへの反対を表明したことになるし、高市首相も「法の支配」とトランプ氏の超法規的な他国への侵略を反対したことになる。
10月最終週に人事は動くのか。中国の状況
習近平国家主席が無事に米中首脳会談を終え、次は第20期中央委員会第5回全体会議(5中全会)を10月26-29日に北京で開く。ここで、人事が動く可能性もある。
五中全会の発表と同時に、張又侠と劉震立の党籍と軍籍を剥奪するとし、粛清を正式に承認し、検査、審査を開始するとした。
一方で習近平子飼いの福建派は軍、党、ともにほぼ壊滅状態となっており、さらに広東、深圳などの人事でも習近平人脈、幹部の失脚がつづいている。
五中全会で、脳梗塞で何度も倒れている習近平総書記が退任して、次の総書記が選出されるかどうかでしょうね。
太子党の温家宝系の総書記が出ると、団派の胡春華氏が「首相」になる可能性もある。
習近平主席が交代すると、日本への風当たりも柔らかくなることを期待できるが、習近平派の蔡奇や丁薛祥になると変化なしかもしれない。
ということで、中国の五中全会が次の焦点になる。
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