トランプついに弾劾か?中間選挙「民主党の上院勝利」と「共和党から相当数の造反」で“裸の王様”に下される審判

 

テレビ討論で「炎上気味」の共和党候補。メイン州

1.メイン州:コリンズ(共・現職)対ジャクソン(民)

予測:ジャクソンの勝利(僅差といわれているが実は有利かも)

共和党のスーザン・コリンズ氏は1997年から上院議員を務める5期目のベテランで、現在は上院歳出委員長です。穏健派と言いますか、中道寄りといっても良いようなイメージと地元への予算配分の実績を武器に、基本的には民主党寄りの州で勝ち続けてきました。ちなみに、共和党予備選は対立候補がおらず無投票でした。

一方で、民主党側は異例の展開をたどりました。6月9日の予備選では、カキ養殖業者で退役軍人のグラハム・プラトナー候補が約75%の得票で圧勝しました。党指導部が推したジャネット・ミルズ州知事は資金不足で4月に撤退していました。

ところがプラトナー氏は7月、性的暴行の疑惑(本人は否定)で撤退に追い込まれます。州の民主党は7月25日の党大会で、元州上院議長のトロイ・ジャクソン氏を代わりの候補に選びました。ジャクソン氏は北部メインの5代目の木こりだそうで、労働組合色の強い左派です。

争点は「コリンズ氏は本当にトランプ政権から独立しているのか」です。ジャクソン氏は、イラン戦争やカナダへの関税によるエネルギー価格の高騰を、コリンズ氏の抵抗不足に結び付けています。また2018年のカバナー最高裁判事について結果的にコリンズ氏が承認したことを持ち出して批判、中絶の権利も争点化しました。

反対にコリンズ氏は、高い生活費はジャクソン氏が州議会で進めた政策のせいだと反論し、自分の政治経験の長さをアピールしています。そのコリンズ氏については、特に最近になって、政治献金者との関係を報じたプロパブリカ(公共オンライン通信社)の記事が注目を集めました。このため、TV討論ではコリンズ氏が「炎上」気味となっています。

10月の世論調査は、マリスト大学(登録有権者)でジャクソン51%対コリンズ47%、ワシントン・ポスト/ジョージ・メイソン大学で50%対46%、全米退職者協会の調査で50%対47%です。一方9月中旬のニューヨーク・タイムズ/シエナ大学の調査はコリンズ49%対46%と逆の結果でした。平均するとジャクソン氏が2~3ポイントリードしています。

ただしコリンズ氏は2020年、調査で劣勢だったにもかかわらず約9ポイント差で勝っています。マリスト大学の調査でも「実際に勝つのはコリンズ氏」と見る人が57%います。今回は反トランプ感情が2020年より強く、未決定層も薄いため、ジャクソン氏が若干有利と言われています。ただし「追い詰められたコリンズ氏のギリギリの踏ん張り」が再現すれば結果は容易に入れ替わるため、7州で最も不確実な予測の一つという見方もあります。

個人的には、政治とカネの問題が噴出した中では、コリンズ氏に「カネの匂い」を感じる有権者は一気に増えているような感触をもっています。6年前には、「保守化する政争の中で中道が評価」されたという要素もあり、だとすれば今回は違う雰囲気もあります。そんな中で、ジャクソン氏は意外と差をつけることが可能かもしれません。一般的な見方とは異なりますが、ジャクソン勝利という予測を現時点ではしておこうと思います。

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