南北朝鮮・米朝の首脳会談など歴史的な出来事が相次いだ2018年ですが、現時点で「今年、世界で起こった歴史的重要事件」とは一体なんでしょうか。国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、08年のリーマンショックから今年までの間に世界で勃発し各国に影響を及ぼした出来事を時系列で解説した上で、今後世界は「米中覇権争奪戦争」を軸に動くだろうと記しています。
2018年はどんな年だった?(歴史的に)
はやいもので、2018年ももうすぐ終わりですね。今年は「歴史的」にどういう年だったのでしょうか?まず過去10年で起こったことを、ざっくり振り返っておきましょう。
2008年、リーマンショックから「100年に一度の大不況」が起こる。
2009年、アメリカが沈み、中国は浮上する。この年のGDP成長率、アメリカは、マイナス2.54%。日本は、マイナス5.42%。中国は、プラス9.2%。世界で、「これからは中国の時代だ!」と考える国が激増する。日本では、反米親中民主党政権が誕生。
2010年、尖閣中国漁船衝突事件。「アメリカは沈み、わが国を止める力はない」と認識した中国が、横暴になる。
2011年、東日本大震災。
2012年、尖閣国有化。中国は11月、ロシア、韓国に、「反日統一共同戦線構築」を提案。完全証拠はこちら。
私の中では、「新日中戦争」が開始された年。日本では、安倍政権誕生。中国では、習近平政権スタート。ロシアでは、プーチンが大統領に返り咲く。
2013年、反日統一共同戦線戦略の進展。中国は、大金を使って反日プロパガンダを行い、安倍政権を追いつめる。12月、安倍総理の靖国参拝後、世界的日本バッシングが起こり、日本は孤立する。
2014年、ウクライナ革命とクリミア併合。安倍総理は、ロシアに救われる結果に。
2015年、AIIB事件。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、オーストラリア、イスラエル、韓国など、親米諸国群がアメリカの制止を無視し、中国主導AIIBへの参加を決める。アメリカの没落と中国の影響力増大が世界に知られることに。
2016年、トランプ氏、大統領選で勝利。
2017年、トランプ政権誕生。北朝鮮に振り回された1年だった。
そして、2018年。
2018年に起こったこと
少し、詳しくみてみましょう。
3月、中国全人代、国家主席任期の制限撤廃。習近平は、「終身国家主席」の道を開く。同月、プーチン、大統領選で圧勝。4期目スタート。
4月、南北首脳会談。金正恩が初の訪韓。
6月、初の米朝首脳会談。
7月、西日本豪雨。
9月、北海道地震。安倍総理、自民党総裁選で3選。
10月、安倍総理訪中。
11月、ゴーン日産会長逮捕。アメリカ中間選挙。下院は民主党が優勢に。