インターネット上で炎上した「親ペナルティ」という言葉をご存知でしょうか。「子を持つ親と持たない親とが感じる幸福度は、持つ親の方が下」とするものなのだそうですが…、今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、この言葉の「本来の定義」を紹介。さらに「子育てに関するネット上のネガティブな情報を信用しすぎないでほしい」として、その理由を記しています。
親reward
さて、本日は怪しいネットのお話。
こういうメルマガを発行しているため、ネットでも情報収集を欠かさないようにしています。ツイッターやFacebookなどでもたくさんの方が家事や子育てについて情報を発信していますからね。
そんな中、最近炎上気味のようなのが
- 親ペナルティ
です。この言葉、ご存じでしょうか。もともとは社会学の用語だそうで、子供を持つ親と持たない親とが感じる幸福度のギャップを指し、残念なことに子供を持つ親の方が幸福度が下がるというのです。
日本では子育てに関連して
- 重労働で孤独で責任重大でお金がかかる
というようなネガティブなイメージが定着しつつあるため、この親ペナルティという言葉がなんだかピッタリきてしまったんでしょう。
この言葉にネットで出逢って、子供を持つことを躊躇ったり、あるいは幸せな気持ちに水をさされた感じの方もいるかもしれません。
……ところがね。
どうもこの言葉は、フェイク…とまでは言えないけど
- ムリのある言葉
みたいですね。過大な定義づけをされてしまっていて、言葉がひとり歩きしているようです。
たしかにちょっと調べてみると、「Motherhood penalty(母親ペナルティ)」という言葉は英語版のウィキに乗っていて、社会学の用語だとあります。しかし、「Parent(hoodも入れてもみました) penalty(親ペナルティ)」はありませんでした。
しかも、母親ペナルティの定義は
- 子供を持つ母親の方が子供を持たない母親より「賃金」が低いこと
です。幸福度と賃金じゃ、なんだかずいぶん違いますよね。
この話、ちょっと調べてみたんですが、研究成果や統計などからリライトされるたびに少しずつ少しずつ話がズレていっているようです。ちなみに元ネタと思われる論文にあったのは
・経済的負担を除けば、子供を持つことは親の幸福度を上昇させる
でした( ̄∇ ̄)。なんだ、つまり
- 子供を持つと幸せだよ
- お金はかかるけどね
ってことですよね。思いっきり逆じゃないさ。
現在私たちは、あらゆる情報をネットから得ています。子育てで困ったことがあれば、すぐさまスマホで検索するのがフツーですよね。逆に言えば、ネットの情報は信じやすく拡散しやすいということでもあると思うんです。
そういう時代の中で、日本では、ことさら子育ての大変さが喧伝されています。というか、なにか過激になっていて、大変さとかいうレベルじゃなく
- 子育ての過酷さ愚痴大会
がツイッター上で行われているようにさえ思えます。
いや、家事しないオット許せん大会も義理親信じられない大会もママ友メンドクサ大会も同時開催中みたいですが(*゚∀゚*)
ここで強調したいのは、子育てや家事に関するネット上の
・ネガティブなイメージや情報を信用しすぎないでほしい
というです。ネガティブな言論の方が過激で、注目を集めやすいものだからで、それが真実とは限らないですから。親ペナルティという言葉が言い過ぎているのと同じように。
家事もそうですが、子育ては特に子供のいない時期には知らなかった幸せがあるはずだと思います。いや、子供がいないのでホントのところは分からないけど。きっと人生の味わいを増すものなんでしょう。
大変さや過酷さにフォーカスし過ぎるより、少しでも幸せなことにフォーカスした方が
- 幸せ(*^ー゚)
だと思うんですよね。
親ペナルティなんて、気にしないで。親リウォードに注目して下さいね。
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