「ゲーム依存による高額課金」が問題となって久しいですが、ゲームと一口に言っても、生活が破綻するまでのめり込む人もいれば、普通の生活に戻れるという人もいるのが事実。その差は何に起因するのでしょうか。今回の無料メルマガ『セクシー心理学! ★ 相手の心を7秒でつかむ心理術』では、著者で現役精神科医のゆうきゆう先生が、ハマっている「ゲームの種類」に注目すべきとした上で、「課金依存に陥いりやすいゲームのタイプと対処法」を紹介しています。
危険なゲーム、危険ではないゲームの差
こんにちは。ゆうきゆうです。
最近、ゲーム依存で課金20万円した方がニュースになっています。しかし、自分に言わせていただくと、「そこまで問題なのか」と思います。
依存症かどうかの境目は「生活において、困るかどうか」。正直、20万円課金しようが、その方が困っていなければまったく問題ありません。
たとえばその方がアラブの王様レベルの資産をお持ちなら、20万円なんて、はした金でしょう。1万円持ってたら、20円なんてどうでもいい、みたいなものです。
それこそ合コンをはじめとする飲み会に一回行けば3,000円~5,000円。高いお店なら1万円するかもしれません。「じゃあ男はいくら、女の子はいくらでいいよー」と男性幹事が己の好感度アップのために勝手に言いだした場合、それ以上の出費もありえます。
そして合コンで、イイ出会いがあるとも限りません。10回前後合コンにいって悲しく何もなく終わるのと、20万円をゲームにつぎこんで、それなりに充実した時間を過ごすのと、果たしてどっちが幸せでしょうか。おそらく後者のはずです。
………。
話が思い切りズレましたが、何にせよ、20万円ゲームに使ったからといってダメ、と言い切れるわけではないのです。
特にその方にとって「ゲームこそが唯一の趣味!自分にとって最高の希望!人生において追い求める究極の悦び!」とか思われてるなら、その道を突き進めばいいのではないでしょうか。ある人にとってはゲームであり、マンガであり、アニメであり、何かの作品であり…。それぞれにとって大切なものがあるはずです。
それはもう、外野が口を出すことではありません。
…ただ、まぁ。実際、ゲームに20万円使ってしまう人が、それで終わるとは到底思えません。
それ以降、また同じく使う可能性はあり、それが30万円、40万円…とどんどん増えていき、それこそ冗談抜きで、数百万円、数千万円になる可能性もあります。
そうなると、まぁたいていの人は、いつか必ず生活で困ったり、破産してしまう可能性もあります。実際にメンタルクリニックにいらっしゃる方の中に、ゲームに課金しすぎて金銭的に困っている方も多々います。
その一方、あまり長期的にそのゲームにハマらず、時間も課金額もどこかで止まり、普通の生活に戻る方もいます。
この差は何なのでしょうか?
危険すぎるゲーム、危険が少ないゲーム。
ここで僕は、「ゲーム」には「2種類」あると思っています。
それこそが「エンドレス」か「エンドあり」か。
たとえば「パズドラ」などを代表とするゲームは、まさしくエンドレス。新キャラや新ステージ、新ボスを無限に生み出せます。だって絵を変えて、数値をちょっと高くすればいいだけですし。
他にも誰かとの関係性ができるオンラインゲームは、抜けにくいものの代表です。どんな部活でも、友達ができるとやめにくいのに似ています。
しかし、それこそオンラインではない大半のゲームや、ストーリーがあるゲームは、どこかで必ず終わりが来ます。やりこみ要素があるにしても、結局は一つの世界なので、いつか飽きるポイントに到達するのではないでしょうか。
特にストーリーがあるゲームは大半がこのタイプになります。さらに一人でプレイするゲームなら、「あの人がいるからやめにくい」ということもないはずです。
実際に自分自身、やりこみ要素(アイテム集め)が1,000近くもある「ゼルダの伝説」の最新作をプレイしていますが、ボスを倒した時点でかなり気持ちが落ちついてます。
また「逆転裁判」や「ダンガンロンパ」などの推理系ゲームも大好きでしたが、クリア後はプレイすることはありません。もしこれがオンラインで他人とのやりとりが生まれるゲームや、それこそ次から次へと新たなボスが(数値をいじるだけで)生まれるゲームだったら、いまだにハマりつづけていたのではないかと考えます。
何にせよ個人的に、「もしゲームにハマるのなら、ストーリーがあるゲームや、一人でプレイするゲームにしておけ」と言いたいです。
無限に続くスマホゲーム、いつまでもやめづらいオンラインゲームなどではなく、一人で完結する、ストーリーのある世界のゲーム。それこそが、まだ時間に限りがあるため、一段安全です。
何かの際には覚えておいてください。
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