同じことを同じように間違えてしまったり、一念発起して予定を組んでも計画倒れに終わる…、そんなことばかりが続くと気分も落ち込みます。なにか有効な手立てはないものでしょうか。今回の無料メルマガ『1日1粒!『幸せのタネ』』では著者の須田将昭さんが、誰にでも備わる能力「メタ認知」を使って自分を成長させる方法を解説しています。
メタ認知というもの
みなさんは何かしらの行動をしている時に、「もう一人の自分」が客観的に自分のことを監視している、ということを感じることがありませんか?
たとえば、ある漢字を書く時につい間違えてしまう、という「癖」があったとします。気づかずに間違うこともあれば、「そうそう、この漢字はよく間違うんだ。気をつけないと」って思いながら書く時がありませんか?
その「そうそう、ここはよく間違えるんだよな」と自分自身のことを一段上から見ている自分。これを「メタ認知」と呼んでいます。
「メタ」というのは「高次の」ということで、いわば「一段高いところからの視点」と考えてください。何かの行動をしている自分を、少し高いところから見てくれている自分です。
ここはいつも間違えるところだから気をつけるんだぞ、と声をかけてくれる自分です。
これは単純に問題を解いている時だけではなく、自分の行動を客観視する意味でも重要な能力です。
「計画を立てる」ということでも、「むやみやたらと詰め込んでしまう」というのは、メタ認知を活かせていません。自分の過去の経験から、このぐらいのテキストなら1時間でどのくらいこなすことができるのかといったことや、1日にだいたい平均してこれぐらいは勉強に時間を割くことができるということを念頭に置きながら、盛り込みすぎていないか、できもしない時間配分をしていないかということをチェックしないと、その計画は最初から「計画倒れになる」運命をたどるしかありません。
自分のことをよく知ってこそ、効果的な計画が立てられるし、日々の勉強でも修正が効いていくのです。
これはある程度は誰にも備わっています。それをもっと意識的に使おう、ということを自分自身が自覚していくことが大事です。
慎重にやればミスしない、という程度ではなく、「自分のミスのパターンの分析」や「ミスしやすい環境、要因」などを把握して「ミスがうまれやすい状況だ」ということも認知するレベルで使いこなせると、計画にしても日々の問題解決でも、十分にメタ認知が働いている、と言えるでしょう。
自分自身を客観視するということだけではなく、一段上から、少しハイレベルに見ているのがメタ認知です。少し高いところから見れば景色も変わり、物事の問題点がよく見えます。そういった視点を自分自身のことに持つ。
それが成長の鍵となります。
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