やってもやっても終わりがないようにすら思えてしまうのが、家事。思ったようにこなすことができずに自己嫌悪に陥る、という方も多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、家事については「何かを辞めてみようと考えることも重要なのでは」と提案されています。
ヤリスギ病
さて、本日は決めることのお話。
一年が始まって、はや半月。仕事も家事も、人間関係も、動き出してきたところでしょう。今年もいろいろ目標も立てたと思います。
マジメな私たちは
- 今年こそ○○をやろう!
と決意しますよね。うん、したよね、したよね。で、年末になって
- ○○ができなかった…
と言ってやらなかった自分を責めて自己嫌悪に陥るんです。
うん、そうだったでしょ?ちょっと前の年末に自己嫌悪に陥って、ため息ついて、自分を慰めたでしょ。私もだけど。
でも、なにかをやるのはとても大切だと思うんですが、日本の家事に限っていえば
- やらないことを決める
ことの方がずっと大事なんです。
もともと家事は、際限のないものです。覚えがあると思いますが、時短グッズを導入して、以前より短い時間で出来るようになった家事があっても、空いた時間の分
- 他の家事を入れちゃっている…
でしょ?空いた時間を休息や他の活動に振り分けているんじゃなく他の家事に当てちゃうんですよ。そのせいで全体としての家事時間は
- 全然短くなってない
…( ̄∇ ̄) これがどうして起こるのかといえば、家事自体に定量がなく、ヤル気になればどんどんやれてしまうからでしょうね。しかも、日本では家事に対する要求水準が異常に異常に、あ、もう一回言っておきますよ、異常に高いので、時間が余るだなんてことがナイんですよ。
ちょっと時間があると
- お弁当は作っていさえすればOK♪
だったのに
- 手作りの方がステキ♪
ということになって、お弁当作りの時間が増大してしまう。頑張って手作りにしたら、そのうちキャラ弁の方が…とか。こういうヤツです。
そう、こういうことが日本全体で蔓延しているんです。
- ヤリスギ病
っていうんです( ̄∇ ̄) 手をかければかけるほど良いという価値観、あるいは手や時間が空いていることは怠惰の証しみたいな考え。これに基づいて
- どんどんタスクが追加される
んですよね。時短しても効率化しても、これじゃ永遠にタスクが減らないよね。
なので、重要なのは「やること」を決めるのではなく
- 「やらないこと」を決める
ことです。やることを決める方が、達成感があるっていうか、目標立てた感じがあって、みんな好きなんですよね。それに比べて、なにかを止めるのは
- 喪失感があって
痛々しい感じがするでしょ?でも、ヤリスギ病に罹っている日本の家庭では、やることを付け加えていくより
- やらないこと・止めることを決める
ことの方が、家事の負担軽減になるだろうと思うんですよ。
そして、どの家事をやらないことにするのかを考える過程で、家事全体を見渡すことができ、自分が家事でやろうとしていることがなんなのかも分かると思うんです。
ちなみにワタクシ。私もヤリスギ病患者なので、なにを止めるのか考えたんです。今年止めるものは
- 床掃除
- 庭木の剪定とクスリの散布
です。
床掃除は、毎日やった方がいいという思い込みがあるため頻度をアプリで管理していても、ついやってしまうんです。しかも、ちょっと汚れてくるとイライラしてきちゃう。家族にすればいい迷惑ですよね。スミマセン…。
なので、この家事を完全に全自動化し、手を引こうと決意しました。まあ、現在のルンバくんがそろそろ買い換え時期だし、最新の掃除ロボットを検討して、掃除日時を予約すればOKだろうと思っています。ムフ。
もうひとつは庭木。これは、
- 適期が非常に重要な家事
で、しかも天気にも左右されるんです。適期はだいたい2週間くらいしかなく、この間に出張が入ったりするとできる日が限られてしまうんです。しかもその日が晴れとは限らず結局できなかったりすることもシバシバ。つまり、私の都合じゃできない家事なんです。
そして、できなかったツケは荒れた庭というカタチで残るんですよ。ステキな庭が心の潤いをもたらしてくれるなら、荒れた庭は
- 心の乾燥と傷みをもたらす
んですよ。もうね、荒れた庭の有様を見続けなければならない苦痛ときたら、草花が好きなだけに耐え難いんですよね。
なので、付き合いのある庭師さんにお願いして、剪定とクスリの散布をやってもらおうと思っています。年間の全ての庭仕事を丸投げすわけではなく、一定の期間の剪定とクスリの散布だけなので、これはこれでなんとかなる見込み。
これらを止めることで、こころと時間の余裕を生み出したいと思っています。
年初に立てた今年の目標。「やらないこと」を決めるのも、目標の中に入れてみてくださいね。
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