ソフトバンクグループが12日、2019年10~12月期連結決算(国際会計基準)を発表し、売り上げが7兆898億円と前の年の同じ時期と比べて1.1%減少。営業損益は129億円の赤字となり、1兆8590億円の黒字だった前の年の同じ時期から一転して営業赤字となったことがわかったとNHKが伝えている。日本経済新聞によると、主力のファンド事業の営業損益が赤字となったことが響き、シェアオフィスを運営する米ウィーカンパニーの損失で約7000億円の最終赤字だった7~9月期からは回復するものの、なお十分な収益を確保できていないという。
営業損益が129億円赤字の理由
この時期の営業赤字はソフトバンクグループにとって15年ぶりだという。NHKによると、最終的な利益については、投資先の中国のネット通販最大手のアリババグループが香港の証券取引所に株式を上場したことで3300億円余りの利益を計上したことなどから、4765億円の黒字を確保したが、前の年の同じ時期と比べると69%の大幅な減少となった。赤字に転落した去年9月までの中間決算から持ち直せていない状態が続いている。
ソフトバンクグループは投資会社としての性格を強め、スタートアップ企業などに巨額の投資を行っているが、投資先の経営悪化が引き続き自らの業績に打撃を与えた形となっている。
ページ: 1 2