あなたは、高齢者になっても「向上心」を持ち続けられる自信がありますか? 今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では経営コンサルタントで関東学園大学で教鞭を執る菊原さんは、真の成功者こそ死ぬ直前まで「向上心」を持ち続けられるとして、その事例をあげながらわかりやすく説明しています。
向上心を持ち続けることの大切さ
以前、テレビ番組で“葛飾北斎の特集”をやっていたことがあった。
普段、ほとんどテレビは見ない。たまたまつけたらやっていたという感じ。こういうのも縁だと思う。
葛飾北斎は江戸時代後期の浮世絵師。はっきり言ってこのくらいの知識しかなかった。
葛飾北斎はとにかく絵を書き続けた。作品数は変わっているだけでも3万点以上。けた外れの数だ。
これだけでも「ちょっと普通じゃないな」といった感じがする。
さらに数えで90歳まで活動していという。90歳といえば今でも長寿だと思うが、江戸時代ならかなり長生き
そんな北斎も死期を悟った晩年、「百歳まで生きられたらもっと絵が上手くなるのに・・・」と残念がっていたという。
北斎は死ぬ直前まで「どうやったら1ミリでも上手く絵が書けるか」と真剣に考えていた人だ。これは非常に幸せなことだと思う
野球の話。私はソフトバンクホークスファン。ここ近年はオリックスにやられている。その中でも山本投手は手ごわい。
2023年はなんとか勝つことができた。しかし、その前(2021~2022年)はほぼ手も足も出ない状
ここまで見事な投球をされると「本当にいい投手だ」と認めざるをえない。
ネットのインタビューでのこと。その山本投手が「まだまだ、ぜんぜん完成型ではありません」と言っていた。
誰がどう見ても無双状態。投手部門4冠を3年連続で続けている。これはとんでもないこと。
しかし、本人は「自分の理想にはまだまだ程遠い」と思っている。
実際、今年は足の上げ方を低くして投げている。どんなに結果が良くても「少しでもいい投球ができないか」と真剣に考えて努力している。
絵描きもプロ野球選手も生易しい世界ではない。もちろん苦労も多い。しかし、それを楽しんでいるかの如く進化を続ける。長く結果を出している人はこの考えを持っているものだ。
私の知人の社長のこと。いろいろな分野で結果を出している。
普通はいろいろ手を出すと力が分散して“結局、どれひとつものにならない”といった状況になりやすい。
しかし、社長が経営している会社はどれもうまく行っている。珍しいタイプの成功者だ。
その社長が「結果を出すのに苦労や嫌なことがあるのは当たり前」という話をしていた。
イメージ的には「仕事のうち7~8割は楽じゃないことだ」と言っていた。
ただ「これを我慢してやれば結果が出る」といった感じではない。
ネガティブな感じではなく「仕事なんだから嬉しいことも苦労もどちらも無数にある」といった考え方をしている。
そして、そこから「どうやったらうまく行くか、を考えるのが楽しい」と言っていた。
いわゆる“清濁併せ呑む”といったこと。
清濁併せ呑むとは、
・度量が大きい
・善でも悪でも分け隔てなく受け入れる
・大きな心をもっている
ということを意味する。
ポジティブもネガティブも「まあ、こういうものだよね」とそのまま受け入れて楽しむ。こういった人が真の成功者と思う――(メルマガ『
この記事の著者・菊原智明さんのメルマガ
image by: Shutterstock,com









