熊本大震災で見えた希望。支え合いと防災体制が救った「多くの命」

Sagamihara,Kanagawa,Japan,,,Sep.21,2013,Scene,From,Disaster,Response
 

近年、日本各地で大規模な自然災害が相次ぎ、そのたびに災害への備えや支援体制の重要性が改めて認識されています。『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、著者で健康社会学者の河合薫さんが、熊本大震災を通して明らかになった災害対応の課題と成果、そして「支え合う力」の大切さについて考えます。

熊本大震災が問う「支え合う力」

熊本の大震災、イオンの爆発事故、日本製紙八代工場の煙突倒壊、そして酷暑による熱中症など、胸が痛む状況が続いています。

せめてこの暑さだけでも……と思うのですが、最新の予想図を見る限り、酷暑がおさまる気配はありません。台風13号が6日には沖縄に接近するためその後の進路次第では、被災地に影響が出る可能性もあります。二次被害が出ないことを願うばかりです。

そんな中、少しだけいいニュースがありました。

今回の地震で、停電や断水などの被害を受けた91の医療施設の入院患者を、国のシステム(広域災害救急医療情報システム:EMIS)を利用し、スムーズに移送。震度7を観測した宇城市などにある4病院の入院患者だけでも、約440人に上る人たちが安心できる施設に運ばれ、中には治療により退院した人もいるそうです。

EMISは、阪神大震災で医療機関の被災状況の共有が進まず、患者の移送などに遅れが生じた教訓をもとに、翌96年に厚労省が運用をスタートしました。

リアルタイムで、ベッドの空きなどがわかる他、病院間の移送調整の支援、物資の供給などにあたる自治体の災害対策本部、災害派遣医療チーム(DMAT)も活用します。

しかしながら、医療機関に情報の入力が徹底されておらず、10年前に熊本を襲った大地震の時は近隣の病院で受け入れ先を確保できず、遠方に転院した心臓病の4歳女児が亡くなるなど、「救える命」が失われるという悲劇が起きてしまいました。

この記事の著者・河合薫さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 熊本大震災で見えた希望。支え合いと防災体制が救った「多くの命」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け