【今日の3分間書評】吉田松陰は弟子にも愚痴をこぼす人間臭い人物だった

Keiheitaiのコピー
 

今年の大河ドラマ「花燃ゆ」の調子が悪いみたいですね。昨日の視聴率はついに1桁台だとか……でも、吉田松陰先生のお話自体はとっても面白いんですよ。実際の松蔭先生の人を巻き込む力について、メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介しています。3分で読めるので、皆さんも読んでみてください!

本日の一冊

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『感化する力』
齋藤孝 日本経済新聞出版社

こんにちは、土井英司です。

本日の一冊は、明治維新の志士たちを育てたカリスマ教師、吉田松陰の魅力を、ベストセラー作家で明治大学教授の齋藤孝さんが語った一冊。

「感化する力」というキーワードでまとめられていますが、どうやら吉田松陰は、とてつもなく感化されやすく、また周囲を感化する人だったらしいです。

本書では、吉田松陰の優れた教育法に触れると同時に、その人間臭い側面にも言及しており、じつに興味深い内容です。

生き急ぎ、死に急ぎ、喜怒哀楽を隠さず爆発させるキャラクター。大人げなく弟子への手紙に「◯◯は冷たい」「自分は見捨てられている」「◯◯とは絶交だ」などと愚痴をこぼしたという吉田松陰。

しかし、その教育は一流でした。

吉田松陰が持っていた思想、教育の特徴から、一部ご紹介しましょう。

松蔭の教育

  • 「私」より「公」を優先する
  • 強烈な“ミッション感覚”
  • 国家危機を「我がこと」として考える
  • 「学び合う空間」をつくる
  • あくまで実学が基本
  • 松下村塾は「情報収集機関」でもあった
  • 腹が立てば我慢せずに怒ることを信条とした
  • 獄中さえも笑い飛ばす

読めば読むほど、興味深く、強烈なキャラクターだったことがうかがえますが、だからこそ、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋などの大人物を輩出できたのでしょう。

もうひとつ、本書で紹介されている「3つの誠」を紹介して終わりましょう。

◆「誠」の3つの意味

  • 「実」:空理空論におわらせないで、今日から実行すること
  • 「一」:つねにそのことを心がけていること
  • 「久」:やむことのないこと

表紙がそそらないため、思わずスルーしてしまいそうな本ですが、まさに読んでいて「感化」されました。

ぜひ読んでみてください。

◆目次◆

はじめに
春の章
夏の章
秋の章
冬の章
あとがきにかえて

 

毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン
著者はAmazon.co.jp立ち上げに参画した元バイヤー。現在でも、多数のメディアで連載を抱える土井英司が、旬のビジネス書の儲かる「読みどころ」をピンポイント紹介する無料メルマガ。毎日発行
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