「 うがい 」って本当に効果あるの? ベストなタイミングと正しいやり方とは

2016.01.29
by Mocosuku
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風邪やインフルエンザの予防には、昔から「うがい・手洗い」と言われてきましたよね。しかし喉の奥のほうから「ガラガラガラ〜」とやるうがいに限っては、日本独特の習慣とも言われているそうです。今まで自己流でやってきた人が多いと思いますが、本当に効果があるのか、気になりますよね。

うがいの役割とは?

うがいは、口腔内を洗浄したり、乾燥によるネバつきを解消して口臭を防ぐといった役割のほかに、口から入ったチリやほこり、ウイルスや細菌が絡まった唾液を、うがいで排出する効果あります。

これは口腔内だけでなく、喉でも同じです。喉にある繊毛(せんもう)という毛が活発に働くことで、唾液は常に内から外へと流れる動きができていて、体内にウイルスや細菌が侵入するのを防いでいます。

しかし喉の粘膜が乾燥したり、炎症を起こしたりすると、この繊毛の働きが弱まりバリア機能が低下。風邪などにかかりやすくなってしまうのです。

そうならないように、うがいで唾液の分泌を促し、喉の潤いを保って繊毛活動を活発にさせているのです。

やりすぎも禁物

予防医療学が専門の、京都大学・川村孝教授の研究グループによるうがいの風邪予防効果を検証する対照試験では、水うがいを続けた場合、うがいをしなかった場合に比べて風邪の発症率が40%も抑えられたという結果が出ています。一方、ヨウ素系のうがい薬でうがいをした場合は12%程度の抑制であり、水のほうに軍配があがりました。

このときの被験者のうがい頻度は15秒×2回を1日3回、2か月行うというもの。分析結果としては、うがい薬が効かなかったのではなく、唾液などの分泌液に含まれる殺菌成分をも殺してしまったために、逆効果になったのでは?というものでした。

つまり、風邪予防に敏感になり過ぎて、作用の強いうがい薬で頻繁にうがいを行うのも、逆効果ということです。

うがいはこんな風にやろう

うがいは1日何回と決めて行うよりも、シーンに合わせて行うことが肝心です。例えば、「人混みに揉まれた後」「外から帰宅したとき」「病院に行った後」「口腔内・喉が乾燥でいがいがする」などです。

おすすめのやり方は、以下のようです。
1.水(もしくはお茶、うがい液)を口に含み、まずは口腔内をすすいで吐き出します
2.もう一度水を口に含んだら、今度は上を向いて喉を洗うように「ガラガラ」と音を立ててすすぎます。15秒程度行ったら吐き出しましょう
3.2をもう一度行います

うがいのやり方なんて、今まで気にしたことがなかったかもしれませんが、細菌やウイルスを唾液とともにきちんと排出するためには、ぜひこの手順を意識して、試してみてくださいね。

監修:坂本 忍(医学博士)

<参考>
京都大学 環境安全保健機構健康科学センター 「水うがいで風邪発症が4割減少

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記事提供:Mocosuku

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