ドローンごときで騒ぎすぎ。地上の警備で防げない危険物は他にもっとある

Frederic Legrand - COMEO/ShutterstockFrederic Legrand - COMEO/Shutterstock
 

大ニュースとなった首相官邸ドローン落下事件。国会では規制法案の成立が急がれ、官邸周辺では物々しい警備体制が敷かれています。しかし、この光景を目の当たりにした人気キャスターの辛坊治郎さんはメルマガで「騒ぎすぎ」と一刀両断、さらに「ドローンよりもっと危険で防ぎにくいものがある」と指摘します。

ドローンよりももっと危険なもの

ニッポン放送のラジオに行ったついでに、首相官邸の周りをぐるっと回ってびっくりしました。いったいどこから湧いて出たのかと思うほどの警察官の数で、正に「蟻の這い出る隙間も無い」とはこのことです。うっかり立小便なんかしようもんなら、その瞬間に八方から警察官に抑えつけられて、ズボンがびしょ濡れになりそうです。まあ、こんなところで立ちションなんかしませんけどね。

勿論、この警備体制は先日のドローン騒動を受けての事です。でもねえ、いくら官邸の周りに警察官を配備しても、空から降ってくるものはどうしようもありませんから、あんまり役にたちませんね。このタイミングでまた、今度は地上から官邸への侵入事件みたいなことが起きると、警察の威信にかかわるってことなんでしょう。

国会では突然火が付いたように、ドローンの規制話が持ち上がってますが、私、素朴に騒ぎ過ぎだと思いますよ。今回のドローン騒動って、本質的には「子供のいたずら」レベルの話ですからね。ちょっと金はかかってますけど。

単独犯で、誰かの生命財産に直接危害を加えようとした痕跡もなく、そもそも今回使われたドローンにはそんな能力はありませんから。逮捕された男は、未明に官邸から数百メートルのところから遠隔操作でドローンを侵入させようとして、結局「ロスト」してしまったものが、たまたま官邸の屋上に墜落していたに過ぎません。こんな事なら10万円以上するドローンを使わなくても、子供が理科の実験で作るペットボトルロケットでも十分目的は達成できます。知ってますか皆さん、子供向けのペットボトルロケット飛距離コンテストで、100メートル以上飛ぶものは全然珍しくないんです。大人が本気で頑張ったら、数百メートル飛ぶペットボトルロケットなんか簡単に作れます。

そもそも中核派等の過激派は、昔から手作りの迫撃弾を飛ばしてましたよね。今回たまたま、流行りのドローンが使われたんで世の中蜂の巣つついたような騒ぎになりましたが、これが過激派の迫撃弾なら、単に「久しぶりやなー」で終わってしまうニュースです。ドローンよりも迫撃弾の方がはるかに危険ですし、高速で飛来しますから防ぐのも難しいんです。

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『辛坊治郎メールマガジン』第218号より一部抜粋

【第218号の目次】
1.今週の時事ネタ
2.週刊物欲情報
3.ハイパー駄洒落クリエーターN氏のダジャレ日記
4.近況
5.出演情報・著書のお知らせ

著者/辛坊治郎
「FACT FACT FACT」をキーワードに、テレビや新聞では様々な事情によりお伝えしきれなかった「真実」を皆様にお伝えします。その「真実」を元に、辛坊治郎独自の切り口で様々な物の見方を提示していきたいと考えています。
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