北朝鮮への攻撃で韓国も焦土に?トランプが動けない深刻な理由

 

なぜアメリカは、北朝鮮を放置したのか?

新世紀に入りアメリカは戦争ばかりしています。01年、アフガン戦争を始めた。03年、イラク戦争を始めた。11年、リビアを攻撃した(リビアは、中東ではなく北アフリカですが)。13年、オバマは、「シリアを攻める」と宣言したが、ドタキャンした。14年、シリアの「イスラム国」(IS)空爆を開始した。17年4月、シリアの空軍基地をミサイル攻撃した。

アメリカは、ず~~~~っと、中東(と北アフリカ)を攻撃し続けています。なぜ? アフガンは、一応「9.11の報復」とされているので、置いておきましょう。

イラクについて、RPEの読者さんなら、フセインは「大量破壊兵器を保有していなかった」「アルカイダと関係なかった」ことご存知でしょう。つまり、アメリカは、「ウソをついて戦争を始めた

では、「本当の動機」は何だったのでしょうか? FRBのグリーンスパン元議長は、こんなことを言っています。

「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露

 

[ワシントン17日時事]18年間にわたって世界経済のかじ取りを担ったグリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長(81)が17日刊行の回顧録で、2003年春の米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露し、ブッシュ政権を慌てさせている。
(2007年9月17日時事通信)

「石油が理由で戦争するなんて、信じられない!」と思う人もいるでしょう。しかし、日本だって、「ABCD包囲網」で石油が入らなくなって、東南アジアを攻めました。

実をいうと03年当時、「アメリカの石油は2016年までに枯渇すると言われていた。それで、アメリカには、「何がなんでも、中東の石油を確保する!」という強い動機があったのです。

そして、もう一つ、フセインが2000年11月に、原油の決済通貨をドルからユーロにかえたこと。これも、非常に大きな理由でした。アメリカは、イラクを攻め、原油の決済通貨を、ユーロからドルに戻しています。

とにかく、アメリカはブッシュ時代、「ウソをついてもイラクを攻撃する理由があった

ところが、「アメリカ石油枯渇問題」は、オバマ時代「あっさり」解決してしまいます。そう、「シェール革命」が起こった。おかげでアメリカは、ロシア、サウジと並ぶ石油、ガス大国になった。これで、中東の重要性は薄れました

アメリカは、その後も中東への攻撃を続けています。しかし、13年9月には、「シリア攻撃」をドタキャン。14年8月から始まった「IS攻撃」もダラダラ。17年4月のシリアミサイル攻撃は、1日だけです(今後はわかりませんが)。

石油ガスがたっぷりあるアメリカは、明らかに中東への関心を失っています。しかし、トランプは、イスラエルといい関係にあるので、シリアのアサドや、イランなど、「反イスラエル的国々を放置できないのでしょう。

print
いま読まれてます

  • この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け