安倍総理が「9条の改憲」発議を強行しそうな、4つのタイミング

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昨年末、第2次内閣発足から5年を迎えた安倍政権。今年秋の自民党総裁選3選を経て改憲へ、という安倍首相の悲願は現実のものとなるのでしょうか。ジャーナリストの高野孟さんは自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』の中で、北朝鮮の核危機も対話で解消されようとしている今、安倍首相が提示し続けている「9条3項自衛隊明記」という案は「古い時代への逆行」でしかないとバッサリ斬っています。

安倍首相は総裁3選優先で、それにはまず経済、次に改憲──しかしその弱気が3選の妨げになるのでは?

安倍晋三首相は年初の各所での挨拶で、「まだまだやるべきことがある。デフレ脱却、人づくり革命、生産性革命、さらには改憲だ」という言い回しを繰り返し、13日付毎日新聞はこれを捉えて「口にした順番は安倍首相の頭にある優先順だろう」と推測した。

二階俊博幹事長も、「年内に改憲発議を行いたい」と語っていて、つまり安倍政権は今年前半は経済重視の低空飛行で9月自民党総裁3選を固め、その上で秋から改憲に本格的に取り組もうという算段であるように見受けられる。

改憲日程の難しさ

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上の「18~21年日程」を見て頂くと分かるように、改憲発議→国民投票が可能な日程は4つあって、

  1. 18年通常国会で発議、秋に投票
  2. 18年秋の臨時国会で発議、19年3月までに投票
  3. 19年3月までに発議、7月参院選と同時に投票
  4. 20年通常国会で発議、五輪後の秋に投票

──である。このうち3.は改元の年、4.は五輪の年であって、その世紀の大行事の直前直後、あるいはそれを挟んで、国論を二分する改憲大騒動を巻き起こすというのは、常識的に見て無理がある。

かといって1.は、与党内ですら何ら合意形成が進んでいない現状では、どう考えても無理な話で、とすると2.が今のところ最も現実的なタイミングということになるのだろう。

しかしその2.にしたところで、難問の山また山で、秋に発議に持ち込もうとしても時間的に間に合うのかどうか。まず自民党内がまとまったとして、次に公明党との調整があり、さらに維新や希望を引き込めるのかどうか。それがうまく行って数としては3分の2を確保したとしても、立憲民主党は立党の精神を賭けて安倍改憲に反対しているので「少なくとも野党第一党との合意なしに発議すべきでない」という自民党憲法族良識派の要望が満たされる見通しにない。ということは、発議は立憲民主、共産など野党の激しい反対・抵抗の中、事実上の強行採決という形で突破せざるを得ないことになり、その国会の姿そのものが反発を招き、国民投票で賛成票を大きく減らすことになりかねない

日本経済新聞5日付の社説は「改憲の発議はいちかばちかではなく、国民が『そんなのとっくに常識だ』と感じるくらいの案がちょうどいい」と述べていたが、そうなるには秋までの時間ですら短すぎる。

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