文科省から不当な圧力。前川氏を許すことのできない黒幕は誰なのか

maekawa.kihei
 

財務省の決裁書の書き換え問題に揺れる中発覚した、文科省による前川前次官への「言論弾圧」とも取れる不可解な動き。同省はなぜ教育現場への介入という「御法度」を破る愚行に出たのでしょうか。メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』の著者で元全国紙社会部記者の新 恭さんは、「官僚だけの判断で行ったとは思えない」としその理由を記すとともに、前川氏の社会活動に激しい敵意を抱いていると思われる政治家の実名を挙げています。

文科省に前川喜平氏の言論を弾圧させた自民党文教族の正体

前文科省事務次官、前川喜平氏はいまや講演者として全国各地から引っ張りだこである。

想像するに、事務次官にまで登りつめると、死ぬまで権力側に身を置きたくなるものだろう。天下り先を渡り歩き、そのたびに高額な退職金をもらう。何もしなければ個室付き、秘書付き、運転手つきのゴージャスな老後生活が待っているのだ。

ところが、前川氏は大いに違う。いい意味での変わり者だ。天下り不祥事の責任を一身に背負って退職したうえ、加計学園の獣医学部新設をめぐる、いわゆる「総理のご意向文書が本物だと証言して官邸に衝撃を与えた。

かと思えば、夜間中学に手弁当で通い、国籍、年齢の違う生徒たちに国語や計算ドリルや英語を教える退職後の暮らしがメディアで話題になった。どんな人なのか、どんな考えなのか。人格、生き方に人々が興味を抱いて不思議はない。

今年2月、名古屋市立の中学校が前川氏を招き、「これからの日本を創るみなさんへのエール」と題する講演会を開いた。前川氏は「学ぶ力や考える力を中学生や高校生の間に身に着けてほしい」などと語った。

穏健、真っ当というほかないこの講演会について、文科省が名古屋市教委に奇妙なメールを送ってきた

前川氏は、文部科学事務次官という教育行政の事務の最高責任者としての立場にいましたが、国家公務員の天下り問題により辞職し、停職相当とされた経緯があります。…在任中にいわゆる出会い系バーの店を利用し…こうした背景がある同氏について、道徳教育が行われる学校の場に、どのような判断で依頼されたのか具体的かつ詳細にご教示ください。

言葉遣いこそ取り繕っているが、中身は恫喝そのものである。「前川なんぞ、なんで呼ぶんだ」と言われているような圧迫感を市教委の担当者は受けたのではないだろうか。講演録や録音データの提供まで求めていた。

不可解なことである。財務省の決裁文書改ざんが問題になっている折も折、文科省が、かつてのトップを、正当な理由もなく公立中学の教育現場から排除しようとする動きを見せたのだ。このところ官界に異常なことが多すぎる。

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