【ガラホ?】シャープの折りたたみスマホの新しい呼び方は

石川温© yoshitaka - Fotolia.com
 

日フォン、ガラスマ、新世代ガラケー……?

『石川温の「スマホ業界新聞」』 Vol.118より一部抜粋

今週、新潟、名古屋、大阪、福岡と何故かJAPANツアーみたいな出張をしていたのだが、そのなかで多くの人から「ガラホ」についての質問を受けた。

キャリア関係者からは「ガラホは売れるのか」といったビジネスに直結する質問、全くスマホ業界と関係ない一般の方からは「ガラホが気になるが、実際に使えるものなのか」という問い合わせもあったほどだ。

一般の人は新潟に住む、県庁勤務の50代男性だったことを考えると、「AQUOS K」がいかに注目されているかがわかる。

ガラホという言葉が広く認知されているようだが、一方で、シャープなどはガラホとは言って欲しくないらしく、ケータイWatchでの法林さんと淑徳大学人文学部客員教授の深澤真紀氏の対談記事では「日フォン(にふぉん)」という言葉を強くプッシュしている。

シャープはかつて、スマホやタブレット端末に「GALAPAGOS」という名称をつけていたくらいだが、「ガラパゴス」という言葉に自信を持ってもいいようなものの、GALAPAGOSブランドが失敗したこともあり、「ガラホ」に対してアレルギーがあるのかも知れない。

確かにガラホは「ガラケーっぽい形のスマホ」の略であり、シャープの「AQUOS K」のコンセプトとはズレるところはある。AQUOS Kは、新世代のケータイであり、ガラケーユーザーが乗り換えやすい「新しいガラケー」なのだ。操作性もガラケーであり、スマホの要素はあまりない、というのが実情だ。スマホユーザーからすれば「足りないモノばかり」ではあるが、ケータイユーザーからすれば「進化されたガラケー」という見方ができる商品なのだ。

ただし、あくまで今の時点では、このような商品はシャープ「AQUOS K」しかないため、ガラホという言葉がしっくりこないのかも知れない。

しかし、いずれは他社でも、スマホのOSを使ったガラケーは出てくる可能性があり、そうした商品はよりスマホに近い使い勝手、操作性になることも予想される。

他の国では、フィーチャーフォンをFirefoxOSで作らせるキャリアやメーカーが出てきそうだという話もある。AQUOS Kはガラケーの使い勝手に近いが、今後は折りたたみやストレート型のデザインで、スマホ寄りの用途に近い機種も出てくる可能性があるのだ。

そう考えると、「見た目はガラケー、フィーチャーフォンであり、OSはスマホ向けを流用したもの」は今後、続々と出てくることが予想される。それに「ガラホ」がふさわしいかはさておき、いずれにしても「見た目はガラケー、中身はスマホOS」という商品群の「商品カテゴリー名」が必要となってくるのは間違いないだろう。

 

『石川温の「スマホ業界新聞」』 Vol.118より一部抜粋

著者/石川 温(ケータイ/スマートフォンジャーナリスト)
日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイ・スマホの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。
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