【国際競争力】どう考えても日本の将来は暗いんじゃないかい?

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世界との差をどう埋めていくのか!?

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』 Vol.153より一部抜粋

今日は言わせてもらおう。世界のビジネスを知りつくしている巨大PEの幹部向けに日本のプレゼンを準備していて、再確認したが、どう考えてもこのままいけば「日本の将来は暗いんじゃないかい」ということ。

少なくなる人口により大きな借金を残す。そして減る人口に対して大学定員は増えているし、AO入試とかアホな方法で、その少なくなる貴重な人口をより世界で使えないアホにしていく。学力や語学力が足らない学生を世界に出しても他流試合もさせてもらえない。国を開いて世界から外国人を受け入れて協働していくどころか受け入れる前段階で排斥しそうだし。

学生以外の次世代リーダーも、語学力も学力もないから他国で他流試合をさせてもらえる機会もなく、自分の世界での立ち位置が確認できない。だから技術力があるとか自分はイケてるテクノロジーベンチャーだと思ってしまう。米国から見てそうだが、われわれが意外と知らない欧州でもバイオやロボットや宇宙やITでもずっと多くの使えるテクノロジーが生まれどんどんビジネスになり稼いでいる。国内で自分をイケていると思っている人たちをメディアが自虐論は敵だと傷をなめあうように持ち上げる。世界から見たらお笑いレベルなのに。

自動化、ロボット、AI(まあ広い意味で皆同じだが)と世界がつながったことにより、生きていくのは結構大変になるのに物事のやり方を変えるのが遅すぎる。組織のリーダーが「あの人の顔をつぶす」とか「責任をあいまいにしたい」とかで決断ができない。

最悪なのは、あの程度で豊かだからもう頑張らなくていいと思っているかもしれないところ。アメリカでも中国でも欧州でもシンガポールでも、豊かに育った家庭の子供が貪欲に世界を変えようとガリガリ頑張り、結果としてさらに豊かになっている。

全然豊かじゃないよ。今の日本人。アメリカや欧州の本当のミドルクラスの暮らしはもちろん、シンガポールのミドルクラスより圧倒的に貧しいよ。それがさらに貧しくなり負担が急速に増える。ひょっとして世界の豊かさに追いついたから頑張らなくてもいいとか、この豊かさを70億人が追求したら地球が持たないとか思っているのかもしれない。大きなお世話だ。テクノロジーの発達で食糧からエネルギーまで90億人が豊かに暮らせるキャパがこの国に生まれるかもしれない。

小さくなる人口が老いて貧しくなり、大半の人の競争力を弱め、リーダー候補生が鍛えられておらず、リーダーも先輩や他者の顔をつぶして自分が今の実力者から忌み嫌われるくらいの責任あるを決断・行動を取れない。心から奉仕すべき人たちに奉仕する姿勢が十分でない。リーダーもリーダー候補生の多くも、語学力と学力の不足から自らを世界で相対化する力を持たない。

違うか?身もふたもないか?自虐も自信過剰もダメ!極端は良くない。自虐も自信過剰も間違い。数字で客観的に課題を認識すべき。それだけですよ。

 

『田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」』 Vol.153より一部抜粋

著者/田村耕太郎(前参議院議員)
早稲田大学、慶応大学大学院、デューク大学法律大学院、エール大学経済大学院を各修了。シンガポールを拠点に、歯に衣着せぬ鋭い論調で「日本の良い箇所・悪い箇所」を指摘するメルマガは、世界で勝負したいという人必読。
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