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富裕層に一歩近づく!サラリーマンが「複数の収入源」を確保する方法=山田健彦

本シリーズでは、ごく普通の人が「複数のラインから収入を確保する」方法を考察します。投資商品にもいろいろありますが、まずは不動産から見ていきましょう。(『資産1億円への道』山田健彦)

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選択肢はたくさんある

個人がお金を増やす投資商品として良く聞くのは、株式投資不動産投資商品先物FX、さらには金や銀などの実物資産投資です。また最近では、ビットコインソーシャル・レンディングエネルギー・ファンドアンティーク・コインなども聞くようになりました。

投資商品以外にも、ヤフオクやメルカリを使用した物販もあります。さらには、地理的に国内か海外か、という選択肢もあります。

そんな中でいま、新たな本の発行やセミナーが盛んなのは不動産投資のようです。ネットはもとより、新聞にも良くセミナー広告が出ています。そこで、まずは不動産投資から見ていきましょう。

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不動産投資は富裕層の特権?

筆者自身は大家さんとなったことはないのですが、不動産投資には多額のお金が必要で、都市部であれば、数千万から数億円くらいと言われています。

知り合いの不動産鑑定士さんによると、築30年以上のワンルーム・マンションなら3百万円くらいの物件もあるようですが、いずれにしても、事前に周辺環境の調査や耐震性、建物の保守の状態などの確認が必要とのことです。

また、購入にあたってはさまざまな契約手続きや登記手続きなどがあり、完全に自分の持ち物となるのには、早くても3ヶ月は必要らしいです。

無事、大家さんデビューしても空室や家賃の滞納リスク、さらに固定資産税や、保険料など様々なお金がかかるので、表面利回り(年間家賃収入÷取得コスト)は10%以上ないと黒字は見込めないとのこと。

いま、大都市圏でそれだけの利回りを見込める新築物件はありません。それでも富裕層に不動産投資が人気なのは、相続発生時の節税効果が絶大だからなのです。

現時点で覚えておくべきポイント

細かいことは省きますが、現在の税制では、相続時の資産評価は圧倒的に不動産に甘くなっています。

現金1億円は、相続発生時にはそのまま1億円と評価されますが、1億円相当の不動産は、一定の条件を満たすことで、評価額が約2千万円となります。

資産が5分の1にまで圧縮できるので、相続税の節税効果は大です。

このメルマガは、これから資産を増やしましょう、ということが主題なので、節税対策については細かくは触れませんが、富裕層の行う不動産投資は資産を増やすという攻めの投資ではなく、既に築き上げた資産の散逸を防ぐ守りの投資なのだということを、まずは覚えておきましょう。

その上で、いま自分にできること、やるべきことを考えるのが大切です。

Next: お金持ちではない「普通の人」が不動産に投資するには?



普通の人でも不動産に投資できる「REIT」の特徴

節税効果は全くないものの、不動産を間接的に持つ方法はあります。

1つはREIT(Real Estate Investment Trust: 不動産投資信託)に投資する方法です。これは東証に上場されている一種のファンドで、株式と同じように常に市場で売買可能です。

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REITは投資家から集めた資金などにより不動産を取得し、保有不動産から生じる賃料やその売却益が投資家に分配される商品です。つまりREITへ投資することで、間接的に不動産に投資することができます。

REITの特徴の1つは分配金利回りが高いことです。しかも面倒な「大家さん業務」は一切必要ありませんし、固定資産税や保険、メンテナンス費用などもREIT会社の方で支払ってくれるので、投資家が支払う税金は株式投資と同じキャピタルゲイン課税と分配金課税のみです。

9月5日の終値ベースでは、8%近い利回りを出しているREITもあります。平均でも4%超の利回りを出していますので、株式の配当利回りと比べてもかなり高くなっています。

高い利回りを出せる理由ですが、REITはその最終利益の90%超を投資家に分配する事等を要件として、法人税の支払いが免除されています。

通常の株式投資ですと、会社の最終利益に対してまず法人税が課され、その残りから配当金が支払われますが、REITの場合は要件を満たせば法人税は非課税なのです。

しかも実務上は、ほぼ100%を分配金として支払っています。調べると、かなり利回りの高いものがあるのがわかります。

REITなら少額投資、分散投資も可能に

REITのもう1つの特徴は、少額での不動産投資が可能ということです。

REITは不動産の総価値を小口化した投資口を購入することになるため、1口10万円以下から投資できる銘柄もあります。

さらに、分散投資によるメリットも特徴です。例えば星野リゾート・リート投資法人<3287>の投資物件は、関東地区8.8%、中部・近畿地区40.7%、その他地域50.4%と、ほぼ日本全地域に分散しています。

物件が全国に分散しているので、津波や地震等の自然災害に対してリスクはかなり抑えられている、と言えます。
(注: ただし、REITによっては特定の地域に集中して物件を持っているものもあるので、その点は事前に注意が必要です)

Next: 一口に「REIT」と言っても、実はいろんな種類がある



REITの種類

REITは不動産に投資する投資信託ですが、どのようなタイプの不動産に投資するかで、いくつかの種類があります。

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その他にも、上記の2つのタイプに投資する複合型や、3つ以上のタイプに投資する総合型といった種類があります。次回の「お金の話」では、REITについてもう少し詳しく見ていくこととします。

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資産1億円への道』(2017年9月6日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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資産が1億円あるとゆとりある生活が可能と言われていますが、その1億円を目指す方法を株式投資を中心に考えていきます。株式投資以外の不動産投資や発行者が参加したセミナー等で有益な情報と思われるものを随時レポートしていきます。

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