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11月の3連休明けは株高/ジブリ1回1000円安~おもしろアノマリー15選=櫻井英明

郵政3社が上場した11/4の株価上昇がみごと的中した、『兜町カタリスト』櫻井英明さんのアノマリーシリーズ。今回は、この夏、1回放映あたり日経平均株価を1000円押し下げた(?)「ジブリの法則」から、ちょっとマイナーなジンクスまで、市場において明確な根拠はないものの良く当たるとされる経験則の数々をご紹介します。

当たるも八卦、当たらぬも八卦~おもしろアノマリー15選

1回放映で1000円安。まだまだ恐るべき「ジブリの法則」

アノマリーを振り返ってみると、今年は意外と「スタジオジブリ」のアノマリーが効いていた。8月末の日刊ゲンダイの取材にこう答えている。

「上昇相場ではほとんど無視されていた材料に目が向いています。“ジブリの法則”も復活しました」(株式アナリストの櫻井英明氏)

この「ジブリの法則」とは、テレビ(地上波)でスタジオジブリの映画が放送されると、翌営業日の株価が大荒れになるというジンクスだ。

8月21日(金)に『おもひでぽろぽろ』が放送され、週明け24日の日経平均は895円安と大幅下落。8月28日(金)もジブリ作品の『平成狸合戦ぽんぽこ』が流され、翌営業日は245円安だった。

当時のメルマガにはこう書いていた。

先々週(8月14日)の『火垂るの墓』は気にならなかったが、先週(8月21日)の『おもひでぽろぽろ』はそれこそ「株価ボロボロ」。来週(8月28日)は『平成狸合戦ぽんぽこ』。タヌキの化かし合いのような市場の象徴になるのかも知れない。8月24日の日経平均株価は895円安の18540円と5日続落――

結局、8月14日の20519円→8月28日には19136円。9月8日には17427円→9月29日16930円と、3589円の下落の端緒は『火垂るの墓』だった。

1回放映で1000円安とすれば3回放映で3000円安と計算は合う。「実はまだまだ恐るべし」スタジオジブリのアノマリーが検証されてしまったことになる。

次ページでは、有名なものからマイナーなものまで、興味深いアノマリーをご紹介する。

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フィットネス人気は株高、英会話人気は株安?アノマリーいろいろ

その他、興味深いアノマリーをアトランダムに拾ってみると…。

★フィットネスクラブに行く人が多いと株価は上がる

★英会話学校に行く人が多いと株価は下がる(職に不安を覚えている)

★NHKの大河ドラマで、戦国時代の武将の出世物語をやると視聴率が上がり景気は上向く→来年は真田丸だから戦国武将

★テレビ東京のお正月の時代劇のストーリー、配役が大がかりなら景気もよい→来年は織田信長で主役は東山紀之、そして寺尾聰、石丸幹二

★景気が良くなるときは子供の歌が流行る(黒猫のタンゴ、およげ!たいやきくん、おどるポンポコリン、だんご3兄弟)

★アップテンポの曲が流行ると好景気で、バラードが流行ると不景気というのが定説

★TOPIXの冬の2つの底=立冬と冬至

★メジャーSQ(3、6、9、12月の第2金曜日)当日の株価は陽線になることが多い

★株価の13年周期下落説(最近は7年周期の方が幅を利かせている)→2000年ITバブル、1987年ブラックマンデー、1974年オイルショック、1961年岩戸景気からの下落

★「摩天楼の呪い」高層ビルが経つと株価が下落する=立派な本社に移ると下落

世界高層ビル協会の調査では高さ200メートル以上の超高層ビルが2014年は世界で97棟完成。年間の過去最多記録を塗り替えた。中でも中国での建設が7年連続で最も多かった。2014年に中国で建設された超高層ビルは58棟で、最多だった13年の38棟から81%も増加。都市別では天津市が最多で合計6棟。同市だけでもフィリピン全土で建設された超高層ビル数を上回った。フィリピンは中国に次いで世界2位だったが、5棟にとどまった。中国で超高層ビル建設数2位の都市は重慶と武漢、無錫がそれぞれ4棟で並んだ。
出典:中国が断トツ世界一、昨年完成の超高層ビル数 – WSJ

★大型株重量相場の「最後のアンカー」は「銀行、金融、証券株」になる

★仕手株急騰は10倍まで。理由は10倍で仲間割れ

★「7月に上昇すれば12月は上昇しやすい」→「10月に上昇したら、翌年2月は上昇しやすい」これは期待したいところ

これ以外にも、実はまだ面白いアノマリーがある。ぜひお手元にカレンダーをご用意いただきたい。

Next: 1998年以降15勝1敗。「11月の3連休明けは株高」のアノマリー


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1998年以降15勝1敗。「11月の3連休明けは株高」のアノマリー

直近のスケジュールを見てみると…。

前週末:G20首脳会議(トルコ)
16日(月):7~9月期GDP、首都圏マンション販売、米NY連銀景気指数
17日(火):米鉱工業生産、ロス国際自動車ショー(~29日)、消費者物価、独ZEW景況感
18日(水):日銀金融政策決定会合、10月訪日外国人、米住宅着工件数、FOMC議事録、ASEAN首脳会議(~22日マレーシア)
19日(木):黒田日銀総裁会見、10月貿易統計、全産業活動指数、米CB景気先行指数、フィラデルフィア連銀製造業景況感
20日(金):コンビニ売上高

そして11月21日(土)から3連休となるのだが、これに関して面白かったのが大和のレポート、「11月3連休明けは株高のアノマリー」。

2014年11月25日 50円高
2014年11月4日 448円高
2013年11月5日 23円高
2012年11月26日 22円高
2009年11月24日 96円安
2008年11月25日 413円高
2008年11月4日 537円高
2007年11月26日 246円高
2006年11月6日 14円高
2003年11月25日 107円高
2003年11月4日 288円高
2002年11月5日 251円高
2001年11月26日 367円高
2000年11月6日 533円高
1998年11月24日 384円高
1997年11月25日 854円安

11月の3連休明けの日経平均株価は1998年以降はほとんど上昇。理由はその前年の1997年11月の3連休で金融機関の破たんが相次いだこと。山一、拓銀などの破たんで株価が急落した悲しい記憶が投資家に残っており、連休が無事明ければ安心感が出やすい。

また連休前に制度信用取引の期日が集中しやすく連休明けは需給が軽くなる。理由の是非はともあれ、1998年以降15勝1敗。確かに11月の3連休明けは高い。

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「兜町カタリスト」』(2015年11月13日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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