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消費税は上がり、給料は減った。みんなで貧困に落ちる日本人がやるべき30個の生活防衛策=鈴木傾城

ついに消費税が2%上がった。実質賃金が減っているのに、税金が上がった。今の日本は何も考えないで漫然と生きていたら、誰もが貧困に落ちてしまう厳しい社会となっている。では、どうやって生活防衛をすればいいのか? 具体的に30の方法がある。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、主にアメリカ株式を中心に投資全般を扱ったブログ「フルインベスト」を運営している。

再び「贅沢は敵」? 何も考えずに生きていける社会は終わった…

実質賃金が下がっているのに税金は上げる

2019年9月6日。厚生労働省は7月の毎月勤労統計調査で実質賃金が前年同月比0.9%減少していたことや、7カ月連続で前年を下回ったことを報告している。

消費者物価指数が同0.6%上昇して実質賃金を押し下げたのだが、この状態の中で日本政府は何をしたのか。2019年10月1日から消費税を2%引き上げて10%としたのである。

実質賃金が下がっているのに税金は上げる。日本政府が何を考えているのかまったく分からない。

2019年6月の消費動向調査で消費者態度指数が低下しているのが分かっているのに、そこに消費税を引き上げて冷えた消費マインドをさらに冷やす。信じられない。愚策もいいところだ。

それが今、起きていることである。

誰もが貧困に落ちてしまう

もう今の日本は何も考えないで漫然と生きていたら、誰もが貧困に落ちてしまう厳しい社会となっている。

誰も彼も正社員になれる時代は、とっくの前に終わった。正社員が定年まで会社に居られるのが当たり前の時代も終わった。歳を取れば自然に給料が上がる時代も終わった。多くの企業は厳しい時代に備えて内部留保して賃金を上げようとしない。

激甚な競争社会は社員間の競争も激しくなる一方だが、同時に企業間の競争も激しくなっている。

企業は競争に備えて、会社が好景気なうちからリストラを始めて社員を減らす。社員を抱え込むとコストが膨れあがるので、やむなく雇うときは、最初から非正規労働で入れることになる。

こういった社会情勢が同時並行的に起きているので、ほとんどの人が影響を受けている。

その上に、社会保障費は膨れあがっていく一方なので、医療費や社会福祉の削減や、さらなる増税も忍び寄って来ている。

Next: 凄まじい格差、世界の富の50%近くをわずか26名の富裕層が独占



世界の富の50%近くをわずか26名の富裕層が独占している

一方で、成功した人は強者総取りになるので、信じられないほどの富を一瞬で稼ぐことになる。

世界の富の50%近くはわずか26名の超富裕層が保有している」と国際NGO「オックスファム(Oxfam)」が2019年1月21日に報告している。

凄まじい格差だ。しかし、この格差の拡大は今後も極端を目指し、猛烈なまでに開き続けることになる。

当然だが、ほとんどの人は格差の下に追いやられていくことになる。猛烈なまでの格差社会の中で揉まれ、社会変動の直撃を食らう。

日本人の99%の「生き方のテーマ」

実際のところ、日本人の貯蓄率は1,101万円が平均値だが、実際には日本人の80%は1,000万円以下の貯蓄率であり、そのうちの50%は100万円未満である。

もう日本人の多くが貧困に落ちてしまっている。

まだまだ大丈夫だと思っているうちに、貧困と格差はあっと言う間にすべての日本人を飲み込んでいったのだ。

従って、99%の日本人の生き方のテーマは、「いかに極貧に落ちないように生活防衛するか」というものになる。あるいは、「貧困から抜け出すために、何をしたらいいのか」というものになる。

生活防衛ができて土台が固まっていれば、挑戦もできる。生活の土台ができていなければ、世の中に果敢に挑戦していく以前に、自立することすらもままならなくなる。

ただし、生活防衛とは言っても、別に何か特別なことをしなければならないわけではない。貯金し、節約し、きちんと働くと言った「当たり前のことを、これまで以上にきちんとやっていく」しかないのである。

右肩下がりの時代、つまり、リストラや収入減が恒常化する社会では、この「当たり前」をいかに突き詰めることができるかが、生死の境目となる。

Next: 贅沢は敵?日本人が「できて当たり前の生活防衛」30のリスト



「できて当たり前の生活防衛」30のリスト

突き詰めなければならない「できて当たり前の生活防衛」とはどのようなものなのか。それは、以下のようなものである。

(1)貯金をすること
(2)無駄なものを買わないこと
(3)ローンや借金をしないこと
(4)稼げない仕事は続けないこと
(5)稼げる仕事は辞めないこと
(6)専業主婦にならず、共働きすること
(7)贅沢しないこと
(8)仕事を楽しむこと
(9)休息を取ること
(10)肉体的・精神的な病気にならないこと
(11)怪我をしないこと
(12)見栄を張らないこと
(13)役に立つ勉強をすること
(14)引きこもり、ニートにならないこと
(15)タバコ・アルコール・ドラッグに溺れないこと
(16)ギャンブルに溺れないこと
(17)ゲーム・テレビ・ネットの娯楽に溺れないこと
(18)セックスに溺れないこと
(19)友人を選ぶこと
(20)相談相手を持つこと
(21)自分の味方を作ること
(22)金のかかる趣味に没頭しないこと
(23)自暴自棄にならないこと
(24)ごく普通の生活をすること
(25)貧困から抜け出すために何ができるか考えること
(26)社会のせいにしないこと
(27)他人のせいにしないこと
(28)投資能力を磨くこと
(29)才能を磨くこと
(30)シンプルに生きること

何も考えずに生きていける社会は終わった

日本人が貧困に落ちていくのは、今の社会に問題があるというのは間違いない。

高度成長期からバブル崩壊までの40年近くの時期を経験してきた人たちから見ると、今の社会は問題だらけであると言っても過言ではない。

経済発展する時代の中では、ぼんやりしていても、宵越しの金を持たなくても、終身雇用で年功序列だったので何の問題もなかった

借金して土地を買っても、地価は必ず上がったので、いつしかペイできていた。

適当に生きていた人間でも、何も考えないで生きていた人間でも、ただ朝起きて会社に行っていれば、それなりに生きていけた

そんな社会を通過してきた人間が現代を見ると、何もかもが通用しなくなっていることに愕然とするはずだ。

Next: 社会が悪いと嘆いても、事態は好転しない。「当たり前」を実直にやるのみ



だから、「当たり前の生活防衛」に意味がある

確かに、どんどん社会情勢は悪化して、生きにくい世の中になっている。それは否定できない事実だ。

しかし、「社会が悪い」「政治家が悪い」「時代が悪い」と言っても、それで救われるわけではないし、誰かが助けてくれるわけではない。社会が悪くても、状況が絶望的でも、私たちはその中で生きていかなければならない

だから、「当たり前の生活防衛」に意味がある。

貧困に落ちないためにも、落ちても這い上がるためにも、持っている貯金を維持するにも、それは重要だ。

今は順調でも、誰もが何らかの躓き(つまづき)で生活に問題を抱える日が来る。莫大な資産があっても、経済崩壊に巻き込まれてすべてを失った人もいる。

「できて当たり前の生活防衛」のすべてをクリアする必要はないが、大部分はクリアしておく必要がある

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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年10月2日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

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