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なぜ生活保護は助けない?所持金600円の母子家庭を追い返し、不正受給4万4,466件の闇=鈴木傾城

18日、40歳無職の男がネットカフェに火をつけて逮捕された。「職や住居を転々とする生活に疲れ、人を刺すか火をつけるか考えた」と語っている。ここまで堕ちながら、なぜ生活保護を受けないのか?という疑問が湧く。しかし、生活保護は彼らを助ける仕組みにはなっていない。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)

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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。

なぜ救えぬ?今日さえ生き抜けないシングルマザーを追い返す窓口

「職や住居を転々とする生活に疲れた」

2019年9月18日。東京都新宿区新宿3丁目にある『マンボー新宿靖国通り店』で、40代の無職の男がトイレットペーパーや雑誌に火をつけて放火し、その後、近くの交番に出頭して逮捕されている。

「職や住居を転々とする生活に疲れ、人を刺すか火をつけるか考えたが、火をつける方が簡単だと思った」

男はそのように語っている。彼もまた住所を失って、転々としているネットカフェ難民だった。住所を喪失し、あちこちを転々としながら綱渡りのように生活する生き方には限界がある。

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なぜ火をつける前に生活保護でも何でも助けを求めない?

日雇いフリーター非正規雇用は、その日その日の賃金は得られるかもしれないが、生活は不安定で貯金もできない。いったん歯車が狂うと、カネも住むところもない中で路頭に迷う

若いうちは耐えられていた「その日暮らし」は、歳を取れば取るほど体力的にも精神的にもキツいものになっていく。彼も、精神的に疲弊し、自暴自棄に陥って判断能力を失っていったというのは、その行動でうかがい知れる。

「そんなに苦しければ、火をつける前に生活保護でも申請すればいいではないか」と考える人もいる。それは、まさに最優先で検討すべき自己救済である。

しかし、生活保護を申請しても、そこでまた茨の道が待っている。

生活保護は申請しても、絶対に受理されるとは限らないのである。

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