第三の黒幕。ロシアのシリア空爆の裏に「イランの影」

 

イスラム国の動向

オールモニター紙の「IS, Jabhat al-Nusra trace Afghan battlelines in face-off against Russia」によると、ロシアに対する過激派勢力は、現在までイスラム国とヌスラ戦線の派閥間での戦闘をしていたが、共産主義者という不信心のロシアが出てきたことで、昔のソ連のアフガニスタンでの失敗と同じようにしてやると一致団結する方向である。

イスラム国を標的にした米空爆は、これまでに約2万人の戦闘員を殺害しているが、問題は2万人殺しても、イスラム国戦闘員の数が減っていない。イラクとシリアには絶えず新兵が流入しており、戦闘員2万~3万人の規模を保っている。

中東担当のAP通信記者のムハンマド・ダラグメ氏によると、ヨルダン、シリア、エジプトなどのスンニ派諸国の若い人たちは、多くが無職であり、何もないし遊びもない。街は整備されていずに、電気も水もない。このような失望から若い人は、イスラム国に参加するかギャングに参加するしかない状態である。

ここで、イスラム国は、貧しい人たちに燃料を配り、ラマダン期間中は食料を配っている。しかし、ヨルダンなどの政府の人たちは、自分だけ良い暮らしをして、庶民は貧乏のままである。

このため、イスラム国に若者は参加しているようだ。

よって、イスラム国が、ロシア、イラン、ヒスボラを窮地に追いやる可能性もある。しかし、ロシアは、今でもクラスター爆弾を使用しているので、それより強力な戦術核を使う可能性もある。

image by: Orlok / Shutterstock.com

 

国際戦略コラム有料版』より一部抜粋

著者/津田慶治
国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。日本文化を掘り下げて解析して、今後企業が海外に出て行くときの助けになることができればと思う。
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