排ガス不正か、クルマの未来か…新聞各紙は東京モーターショーをどう見たか?

※写真はイメージです
 

【読売】業界の盛衰しか興味がない?

【読売】は1面に基本的な記事と写真が4台分。トヨタのレクサスが出展した自動運転の燃料電池車がひときわ大きく取り上げられている。「高い技術力を詰め込み、環境に配慮したエコカーや個性的なスポーツカー、自動運転車など未来の車が競演した」と。

10面の経済面にも記事がある。リードは「国内各社が日本の技術力をアピールする」としている。想定されている「日本の技術力」とは、マツダのロータリーエンジンの復活、ターボエンジンと三つのモーターを組み合わせてハイブリッド車になったホンダの新型「NSX」。さらに、設定された目的地まで自動運転で走るニッサンの「IDSコンセプト」。ホンダは先行発売したトヨタの「ミライ」に対抗して、性能を走行距離で上回る燃料電池車を来年3月からリースし始める、など。

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《読売》、脳天気の極みと言ってよい。だだ、最後に短く記者が意見を述べている部分がある。小見出しは「まず国内市場車離れ克服を」とあり、各社にとっての「足元の国内販売低迷」と「若者の自動車離れ」を指摘した後、国内市場の活性化を訴え、「『車がなくても不自由しない』。そう思っている人たちをも揺さぶるような車の出現を期待したい」とする。

経済部の記者としてはそれ以上のことはないのかもしれないが、自動車産業全体、あるいは日本経済といった次元に論点が回収されてしまっているので、ハッキリ言って詰まらない。残念なことだが、これでは、この記事を読んだ若者も、クルマを買いたいとは思わないだろう。

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