竹島は日比谷公園ほどの広さ。データだけで見る竹島のアレコレ

hennsinniti20150416
 

日韓両国が領有権を主張する竹島。その竹島、名前はよく聞くけれどいったいどんな島なのか知らないという方も多いのではないでしょうか。コリア・レポート編集長の辺真一さんがデータを用いて詳しく解説しています。

竹島(独島)とは一体、どんな島?──知られざるその実態

『辺真一のマル秘レポート』 Vol.47より一部抜粋

日韓双方が領有権を主張している竹島(独島)について、島の名前は知っていても、どのような島なのか、ほとんど知られてない。韓国の初代大統領、李承晩氏が1952年にいわゆる「李承晩ライン」を引いて、そのライン内に竹島を取り込み、日本の漁船を締め出し、日本の竹島への接近を封じ込めたことにより今日まで島の実態調査を行われてないのが、その原因である。

竹島は、日本海の南西部、隠岐諸島の北西沖にあり、男島(西島)、女島(東島)の2島と37岩礁から成る。座標は北緯37度14分30秒、東経131度52分00秒。総面積は約23万平方メートルで、東京の日比谷公園ほどの広さ。周囲は断崖絶壁で、飲料水に乏しく、元来は無人島であった。

韓国のKBSテレビが19年前に1時間半にわたって放送した「独島365日」という映像がある。同局の撮影クルーが1992年3月31日に上陸し、1993年4月2日までの1年間、竹島の春夏秋冬を撮影し、1996年2月に「特別企画」として1時間半にわたって放送されたもので、映像やナレーションから以下のことが判明している。

▲島は460万年前の海底噴火によってできた。さらに噴火活動によって250年前に二つの島になった。270万年前にできた鬱陵島よりも200年近く前に出現した。ちなみに、同じく火山島の済州島は120万年前に出現した。
※朝鮮半島北部の白頭山から金剛山、鬱陵島、隠岐諸島へと連なる白頭火山帯の系列に属する。竹島の火山活動は約250万年前に停止した。当初は1つの島塊であったが、その後の風化と浸食により2つの小島とその周辺の数十の小岩礁の構成となった。

▲竹島は韓国の本土(慶尚北道)から217km、鬱陵島から東南92kmに位置しているカモメの島である。
※日本の本土、島根県からは214km、隠岐島から157kmに位置している。

▲竹島周辺には30余の岩がある。一番大きい岩は東島と西島の間に聳えている岩で、韓国は「拳銃岩」(将軍岩)と呼称している。

▲東島(0.07km2)は海抜91m、西島(0.11km2)は海抜168メートル。

▲1年のうち竹島海域が穏やかなのは70日間だけである。晴天の日は竹島から鬱陵島が見える。
※暖流の影響を多く受ける典型的な海洋性気候。平均降水量は年間1,240mm程度であり、冬場の降水量が多い。年平均気温は約12℃。

▲西島には唯一水が飲める場所がある。岩水である。

▲東島には大きな穴がある。

▲洞窟があり、中から人骨が発見された。1948年6月8日の米軍の島砲撃演習の被害で亡くなった漁師や海女らの遺骨とのこと。海底から当時の不発弾が引き上げられた。

▲西島に漁夫の宿舎がある。
※日本からすれば、不法侵入不法占拠の扱いである。

▲28年前からアワビをとっている漁師の話ではイカ、ブリやメダイ、イワシの宝庫である。
※竹島周辺の海域は対馬暖流と北からのリマン海流の接点であり、魚介藻類が豊富な好漁場である

▲水が透明で、アワビの他になまこやタコなども採れる。大人サイズぐらいのタコもある。アシカ一頭も発見される。
※竹島は伊豆諸島と並んでニホンアシカの主要な繁殖地の一つであったが、1975年の目撃を最後にそれ以降の目撃例は報告されておらず、ほぼ絶滅したと考えられていた。

▲東島に鬱陵島警察署所属の警備兵が15人駐屯(93年当時)。ヘリポートがすでに設置されている。
※日本は「不法占拠」とみなし、撤収、撤去を求めている。

▲竹島に最初に住民登録したのは1981年で、崔鍾徳という人物。87年に死亡。彼の定住によって無人島から有人島となった。崔鍾徳は西島に一人で階段を作り、道を開いたと紹介されている。

▲5人の殉職者の墓がある。1954年に最初の墓石が建てられている。

▲東西の島の岩に刻まれた「韓国領」と「韓国」という文字は1954年に彫られた。

▲1973年から植樹が行われており、1989年には植樹運動団体が結成され、たんぽぽなど様々な品種の花が植えられた。多くの鳥も飛び交う島で、韓国では1976年にたった一度済州島で発見された珍鳥、緑鳩も目撃されている。

以上が韓国側のテレビクルーの取材で判明したが、さらに、韓国側の資料によれば、竹島近海には、韓国側の推定で水深300m以下の地帯にメタンハイドレートが埋蔵されている。2005年にはkaist生命工学科の調査によって、慶尚北道から約130kmの海上に位置する鬱陵島と竹島の海底に最も多い量が埋蔵されていることが確認されている。

埋蔵量は、約6億トンに達するものとみられている。ガスで抜き取れば30年間使用できる量だ。1トン当たり天然ガス価格250ドルとして、約1,500億ドル(1兆5千億円)の価値があると評価されている。

『辺真一のマル秘レポート』 Vol.47より一部抜粋

著者/辺真一
1947年東京生まれ、明治学院大学英文科卒業後、新聞記者(10年)を経て、フリージャーナリストへ。朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」創刊、現編集長。毎回驚きの真実をリークするメルマガは人気を集めている。
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