「安倍政権打倒」の最大の障壁が、民主党という情けない現実

Katsuya_Okada-Public_speaking-1-20050409
 

安保法制、辺野古基地移設などについて反対デモが吹き荒れた2015年。安保反対デモにも出席したジャーナリストの高野孟さんはメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で、「この勢を持ち、野党が結集すれば安倍政権打倒も可能だというのに、よりにもよって民主党がその最大の障害となってしまっている」と手厳しく批判しています。

安倍政権打倒の最大の障壁が民主党という情けなさ

今年1年間を政治面から振り返って、何と言っても最大の出来事は、国会周辺を中心に全国各地にまで広がった安保法制反対のデモであり、これは後々、1960年の「60年安保闘争」に匹敵する「15年安保闘争」として、歴史に刻まれることになるだろう。

その両方に(かつては高校2年生で、そして今は70歳を超えた高齢者として)参加した私の実感で言えば、今年の国会デモは、参加者の多さや機動隊・右翼との衝突の激しさなど「量」的な規模では60年を上回ってはいないが、シールズの諸君の「民主主義って何だ? これだ!」のコールや、憲法学者の「法案は違憲」という指摘に導かれて、民主主義とか立憲主義とかへの国民の理解が格段に深まったという意味での思想的な次元の「質」的な到達においては、60年を凌駕したのではないかと思う。

だから、60年には、樺美智子さんが亡くなって、その4日後に安保条約が自然成立、岸信介内閣の退陣によってアッという間に運動は収束に向かったが、今回はそうはならない。

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