世界はチャイナマネーにひれ伏すのか?米中覇権争いは歴史的分岐点に

 

劣勢アメリカの希望は、中国経済崩壊

こう見ると、中国は強固な基盤を築いていて、アメリカにはもはや勝ち目がないようにすら感じます。

前号で、アメリカによる中国バッシングのメインは、「経済情報戦だろう」と書きました。これはなんでしょうか?「中国パワーの源泉」は、「」であるということです。ま、当たり前の話ですが。

なぜ、親米諸国を含む57もの国々が、「AIIBに参加したのか? 要は、「チャイナマネーに期待している。

では、中国経済が崩壊したらどうなるのでしょうか? 金があるとき寄ってきていた国々は、「す~~~」と中国から離れていくことでしょう。

劣勢アメリカの狙いは、そこにあるのです。

1980年代、レーガンがソ連打倒を決意した時、何をしたか? サウジアラビアを脅迫し原油価格を下げさせた。それで、ソ連経済はボロボロになり、崩壊につながっていった。

金=この世のパワーの源泉」なので、アメリカが覇権を維持したければ、中国からそれ(=金力)を奪うことは決定的に大事です。

というわけで米中覇権争奪戦。中国は、世界の大国群を取り込むことで、アメリカ孤立化を目指します。アメリカは、「中国経済崩壊論」を広く拡散することで、中国の魅力を喪失させます。

いずれにしても、2016年は、「歴史的分岐点になることでしょう。

image by: Hung Chung Chih / Shutterstock.com

 

ロシア政治経済ジャーナル
著者/北野幸伯
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