北朝鮮「水爆」問題で、いよいよ中国にも捨てられた韓国

 

一方、韓国と共同して日本批判を行い、さらにはアメリカも巻き込んで日米韓の同盟関係を絶とうとしていた中国は悔しさをにじませています。昨年12月29日付の人民日報傘下の環球時報は1面トップで、日韓が慰安婦問題で合意に達したことを「意外だ」と伝え、さらに「アメリカが裏でいろいろ動いた結果だ。日本は韓国に譲歩したように見えるが、侵略戦争を本気で反省したわけではない」という識者コメントを掲載したそうです。

中国、にじむ悔しさ…歴史共闘、韓国「離脱」の動き

離間工作に失敗した中国は、利用価値の無くなった韓国に対して、三行半をつきつけたというのが、現在の状況なのでしょう。

しかし、そうなると哀れなのは韓国です。さんざん中国に傾斜し続けてきたツケが完全に出始めました。中国経済はボロボロで、上海株は連日の大幅安が続き、韓国の輸出の25%を占める対中貿易にも暗雲が立ち込めはじめました。

ついには朝鮮日報の社説にも「朴槿恵政権の中国重視外交のツケ、誰が責任を取るのか」といった記事が出るようになりました。

【社説】朴槿恵政権の中国重視外交のツケ、誰が責任を取るのか

これまで「必要ない」と片意地を張ってきた日韓通貨スワップについても、昨年から韓国の経済界がその必要性を訴えはじめ、ついには次期韓国経済副首相までもが、「日本との通貨スワップ再開を考慮している」と発言しました。これまで韓国は中国との通貨スワップを拡大してきましたが、これも本当に頼れるのかどうかという疑心暗鬼に陥っているからでしょう。

韓国経済副首相候補「日本との通貨スワップ再開など考慮」

韓国政府はこれまで、過去最高の外貨準備高があるということで、通貨危機に再び陥ることはないと説明してきました。しかし、韓国経済研究院は1月11日、危機対応には797億ドルが不足しているという分析を発表しました。

韓国の外貨準備高、危機対応には797億ドル不足=韓国経済研究院

韓国のマスメディアは従北派が牛耳っており、そのメディアに操られて中国への「事大」が強化されてきたという背景があります。そしてその工作活動により、中国に傾斜してきたという背景もあります。

そうした工作活動が功を奏して日本への敵視、中国への「事大一心」が強調されてきた側面もあります。そのためにAIIBの参加とTPPへの不参加をもたらしましたが、そうした判断はつねに裏目、裏目に出ています。

韓国は真綿で首を締められるように、徐々に厳しい状態になりつつあります。今週末には台湾で総統選挙が行われますが、その結果次第では、アジア各国の対中政策は大きく転換する可能性もあります。

この1週間は、アジア情勢を注視する必要があります。

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image by: Wikimedia Commons

 

黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』より一部抜粋

著者/黄文雄
台湾出身の評論家・黄文雄が、歪められた日本の歴史を正し、中国・韓国・台湾などアジアの最新情報を解説。歴史を見る目が変われば、いま日本周辺で何が起きているかがわかる!
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