アレルギーやダニ、薬などによって起こるじんましん。原因は20種類以上あると言われ、引き起こす原因を特定することが難しいとも言われています。赤くかゆみの症状が表れるじんましんは、アルコールを摂取したり飲みすぎたりすることで引き起こされることもあるそうです。
アルコールを飲んでじんましんが出るのはナゼ?
発汗によるもの
アルコールとじんましんの関係ははっきりとはわかっていません。しかし、アルコールを摂取することで「コリン性じんましん」が起こりやすくなると考えられています。コリン性じんましんは、発汗による刺激で発症するじんましんのことをいい、運動や入浴、精神的ストレスなどの発汗によっても起こります。
お酒を飲むと、血管が拡張され、発汗をともないじんましんを悪化させる原因にもなると考えられています。コリン性じんましんは小さく、小児から30代以下の人に多く見られ、腕を中心に部分的に発生します。
肝機能の低下によるもの
肝臓は、血液中に溶けている物質を解毒する器官です。そのため、肝臓の機能が悪いと、アルコールが分解されないまま血中を回り続けじんましんの原因になります。また、肝機能が悪くなる原因に、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスがありますが、これらに感染している場合もじんましんが起こりやすくなります。じんましんが継続して起こる場合は、病院で肝機能検査やウイルス検査を行い、原因を調べてみましょう。
また、お酒の弱い人はアルコール自体にアレルギーを持っていることがあり、飲むたびにじんましんが出ることがあります。
じんましんになってしまったときの対処法
お酒を飲んでいるときにじんましんが表れたら、これは身体からのSOSです。これ以上アルコールを摂取するのは控えましょう。そして、じんましんになってしまったときは、次の3つに気を付けましょう。
飲酒を控える
上述したように飲酒はじんましんの原因になり得ます。また、コーヒーや紅茶も同様に刺激が強く、症状を悪化させる可能性があるので気を付けましょう。とはいえ、じんましんが起こったからといって、一生アルコールが摂取できなくなるわけではありません。飲み過ぎを控え、少量だけ飲むことでじんましんを起こりにくくすることができます。
患部を冷やす
じんましんが起こるとかゆくなりますが、かいてしまうと症状をますます悪化させてしまいます。患部を氷やシャワーなどで冷やすとかゆみが治まるでしょう。しかし、場合によっては冷やすことでかゆみが悪化してしまう人もいるので、じんましんの状態を考えて行いたいところです。
休息をとる
じんましんは、ストレスや疲れも大きな要因となります。ストレスが原因で起こるじんましんの場合は、30分~1時間程度で症状が治まることが多いです。しっかり睡眠時間をとり、心身ともに休息することが必要です。
アルコールは健康を害さない程度に楽しめるといいですね。
監修:坂本忍(医師)