どんなに気をつけていているつもりでも、知らぬ間に相手を傷つけてしまっていることもありうるのが言葉の怖いところ。無料メルマガ『仕事美人のメール作法』では、著者の神垣あゆみさんが「感じの悪い言い回し」とその言い換え方について教えて下さっています。
感じの悪い言い回し1 「みんなが言っている」
「みんながそう言っています(いました)」
いかにも大勢の人が賛同しているかのような体で、反対意見や少数意見の相手を負かそうとするときに使われるのがこのフレーズです。
自分が相手を受け入れたくないことを「自分の意見」として言うのではなく「みんなの意見」にすり替えています。
「会社のみんなが反対しているので」
「同業のみんながおかしいと言っています」
この「みんな」という言葉に要注意。複数の人を指しながらもこれほど曖昧な言葉もありません。反論や説得をしたいのであれば、ほかの人もこう言っているからと人に責任転嫁するような言い回しではなく
「私はこの方法では実現が難しいと考えます。なぜなら、~~」
「おっしゃる通りですが、この点に関しては当社としても了承しか
理由は~~」
のように「できる・できない」「反対・賛成」の意思表示と「その理由」 を筋道を立てて伝える必要があります。「みんなが言っているから」といった曖昧で根拠のない表現では相手を説得することはできません。
「逃げ」の姿勢ではなく、きちんと相手と向き合い、解決策や妥協点を見出していく姿勢が求められます。
感じの悪い言い回し2 「~ません」
「できません」
「聞いてません」
「分かりません」
こうした否定の言葉で言いきってしまうと、会話もやりとりもそこで終わってしまい「次」がありません。「できません」は、自分のところで物事が止まってしまうこと、途中で放棄することと同じです。「できる」のはいつなのか、「なぜ」できないのかを相手に伝えなければ先に物事が進まなくなります。
例えば
「明日までお時間いただければ対応できますので、お待ちいただけますか」
「急ぎの案件で手がいっぱいなので、佐藤さんに頼んでみます」
のように、「できません」で片づける前にどうすれば「できるか」を考え、行動することが先決。自分だけでは対処・解決できないのであれば人に尋ねたり、相談したりすることも必要です。
「聞いてません」の代わりに「確かめます」
「分かりません」の代わりに「調べます」
と、止まった状況を次に進めるためのアクションを言葉にする努力を忘れずにいましょう。