感じの悪い言い回し5 「ない」より「ある」
「言っても仕方ないことだけど」という前置きで始まる過去の失敗やトラブルの蒸し返し。「今さら言うのもなんだけど」「終わったことではあるけれど」なども同様です。
こういうフレーズを使う人は、済んだことを引っ張り出してまた文句をつけたり、批判したりしたいのです。問題が発生したときには「いいから」「大丈夫だから」と流しておいて、後でぐずぐず言う姿は感じの良いものではありません。
「知らないと思うけど」と、確認もせずに始まる断定。「言っても無駄だと思うけど」「ご存じないでしょうが」といった言い回しも同様で、相手は知らない、分からないだろうという前提で話を進めようとするのも嫌な感じがします。
否定で始めるのではなく「○○についてはご存じですか?(知っていますか?)」と事前に尋ねるか、「すでにご存じかも(知っているかも)しれませんが」と、知っているかもしれない、という前提で話を進める方が好感が持てます。
相手を最初から見下したものいいでは、信頼や協力を得ることはできません。
「ない」から始めるのではなく「ある」から始める言い回しを意識したいですね。
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『仕事美人のメール作法』
著者/神垣あゆみ
広島を拠点に活動するフリーランスのライター。若手ビジネスマン向けにメールマナーの基本を解説した『メールは1分で返しなさい!』(フォレスト出版)など著作多数。
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