“天気の話”が雑談において理想的である理由
さて、雑談における最もオーソドックスな話題と言えば、“天気の話”を思い浮かべるのではないでしょうか。
何の面白味の無いように思いがちな天気の話題。ですが、実は雑談というものが“お互いに共感できることを話すべきである”という意味では、もっとも理にかなった話題なのです。本書では、石井氏がアナウンサー時代に上司から言われたという、以下の言葉が紹介されています。
「今日は晴れてますね」と言えば、「私も晴れていると思っていた。私と考えが同じだ。このアナウンサーには好感が持てる」と思われる。
相手にも自分にも“関係ない”話を選びながらも、相手と自分が共感できる点を探っていく……。一見すると、相反するようにも思えますが、これが両立させることが、雑談を成功させる(=相手との距離を縮める)ための極意のようです。
雑談のなかで、相手との共通点を3つ見つければ、運命を感じてもらえるのです。
本書では、このような雑談のテクニックの他にも、相手からの信頼を得るための“あいづちの打ち方”なんていうのも紹介されています。営業トークに磨きをかけたいと、日ごろから考えていらっしゃるビジネスマンの方はもちろんのこと、“プライベートで気になる相手がいるんだけど……”といった時にも、即戦力で役立ちそうな内容です。
『どんな相手でも会話に困らない1分間雑談法』
石井貴士・著 SBクリエイティブ 1512円
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