「世直し」感覚でクレームする日本人のタチの悪さ
日本では「欧米はスグに個人が企業を訴える」と言われます。
その通りです(笑)が、その場合は、完全に金銭目当ての「当たり屋」みたいなケースがほとんどです。
(そっちの方がよっぽどタチ悪いよ!w)
でも、このクレーマーのおばさん(あ、ごめんなさい、クレーマーが男性か女性かもわからないのに、頭の中で勝手にヒマな主婦を想定しちゃってました)は、企業から金をぶんどろうとしてるの? そんな悪人じゃないですよね。
むしろ、本気で「世直ししよう」と思ってる可能性がある。
で、それを真に受けて、企業や行政が平謝りする。
ある意味、法の目をくぐり抜けて金儲けしようとする前者よりよっぽど怖い気がしました。
たまに出張で母国に行くと、消費者の「オレたちお客様だ!」感が強すぎることに、辟易していました。
特にサービス業の方々に対して、偉そうにするのなんて、いちばん格好悪いよ。 バカに見えます。
長距離バスのチケットを購入する列に並んでいた時のこと。 前のおじさんが窓口のお姉さんにむかってヤクザみたいな話し方をしてる。 基本、返事はすべて「おう!おう!」
で、振り向き様、僕にぶつかり、その瞬間「あ、スイマセン、すいません」低頭平身、違う人に変身しちゃってた。
振り向くだけの動作で、まったく違う人間に。
ドッキリカメラかと思ったよ。 (“もしも目の前で人がまったくの別人に変身したら? ”的な)
少しだけ話しが逸れましたが、とにかく「お客様さまさま」が常軌を逸してきている感じがします。
それとも、僕も日本にいた頃は、そうだったのかもしれません。 15年間アメリカに住んでいる間に、僕が一番嫌いな「アメリカかぶれ」になっちゃってるのかもしれません。
なんてったって、こっちは店員が「オレ様が神様です!」な国なので(笑)
(足して2で割るちょうどいい国はこの世にないもんか)
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『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 より一部抜粋
著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」「ニューヨーク ビズ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事「ガチ!」を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
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