ゲーセンは終わったのか? レトロゲーム専門「ミカド」が見せた復活のカギ

 

まとめ(戦略ショートストーリー)

30代の元ゲーマーをターゲットに、企画・運営能力やレトロ(旧作)ゲームに支えられた「連日盛り上がる」「自分がヒーローになれる」という強みで差別化を実現しています。

有名なプレーヤーを集めた大規模な大会やレトロゲームを活用したイベントを連日開催し続けることで、来店客をとにかく楽しませることにより、支持を得ています。

分析のポイント

「弱みを強みへ」

新作が少なくレトロ(旧作)が大半を占めているということは普通のゲームセンターであれば、弱みであるといえるでしょう。

なぜなら、新作ゲームを取り揃えることが、集客するうえで、非常に重要であり、新作と旧作の入れ替わりが遅いようだと、流行りのゲーム(遊びたいゲーム)がないということで、顧客が離れていってしまうからです。

しかし、ミカドのような個人経営のゲームセンターにとって、新作をどんどん入れていくということは資金的に難しいようです。

つまり、資金力のある大手でないとこの新作中心の戦い方はできないということです。これがゲームセンターの淘汰が進み、店舗数も減少傾向にあることの一つの要因といえるでしょう。

そこで、ミカドは、いまあるもの(レトロゲーム)でいかにして顧客に楽しんでもらえるかを模索する中で、連日の大会開催に行きついたようです。

レトロゲームでも企画の工夫次第で、集客できるということですね。

つまり、いままでの「流行り=新作」という考え方を覆し、旧作でも、工夫次第で、流行らせることはできるということを発見したわけです。

要するにミカドは、レトロゲーム中心という弱みを強みに転換することに成功したということです。

ミカドの「いまあるもので何とかする」という姿勢は、見習いたいですね。この姿勢が、弱みを強みに変えるために必要な要素のひとつといえるでしょう。

image by: Shutterstock

 

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