企業のグローバル化、日本語の「阿吽の呼吸」が仇となる場合も

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25歳でアフリカに渡り、4年で「年商300億円」を実現した実業家・石川直貴さん。自身のメルマガ『プータロー、アフリカで300億円、稼ぐ!』の最新号では、海外に進出した企業なら必ず直面するであろう“社内における日本語によるディスコミュニケーション”について、自らの体験談を語られています。

言語と理解

うちの会社では1年くらい前からインターンを受け入れていて、日本人が多くなってきています。

日本人が多くなって、社内で日本語でコミュニケーションをとるようになって、意外と問題が多く出てきています。

問題の多くは、お互いの意思疎通ができていないところから発生するような問題です。

日本人同士で日本語でコミュニケーションをとっているなら、英語やフランス語やスワヒリ語より意思疎通が図れそうなもんですが、実際には逆の結果が生まれてしまっています。

これは僕にとっても予想外。

そこで、スタッフ同士が話しているのをちゃんと聞いてみると、お互いが日本語を使っていることに安心しきっているんですよね。

同じ日本語を使っているから、自分の言っていることは理解されているだろうと思って話しているし、理解できていると思って聞いている。

そこ、実は結構大きな落とし穴

自分の母国語以外でコミュニケーションを取ろうとしているときは、自分の言っていることが相手に伝わっているか注意して話していますし、相手が話していることも注意深く聞こうとします。

少なくとも日本語を話しているときよりは、注意してコミュニケーションをとっています。

よくあるミスが、主語や目的語を省いて話して聞き手が勘違いしちゃうパターン。

実はこれはお互いが気を付ければいいだけの話なので、そこまで大きな問題には発展しません。

気を付ければいいだけの話。

それよりも深刻なのは、相手の置かれている立場や業務によって理解度が全然違うことです。

例えば、「きれいに片づけておいてください」と指示を与えた時に、清掃業者ならめちゃくちゃきれいにするだろうし、ガサツな人なら適当に済ませるでしょう。

これは掃除だけじゃなくて、担当している仕事全般に言えることです。

僕ら日本人が現地人に指示を出すときは、きちんと相手の立ち位置まで下りて行って話しているにもかかわらず、日本人同士だとそれができない

逆もしかりで、現地人から何か仕事を請け負った時には確認作業を繰り返すのに、日本人から請け負うとそれを怠ってしまう。

コミュニケーションはいわば相手の頭の中を予想して行わないと上手く行かないと思います。

母国語で話すときは、相手が理解してくれるという甘い思い込みで、逆に勘違いが増えるんですよね。

自分がこの言葉を相手に投げかけると、相手はどんな思考でもって理解するのか、相手はどんな意図でこの言葉を自分に投げたのかをきちんと考える必要があると思います。

まさか日本語同士で、こんなに混乱をきたすとは思ってもいなかったです。

阿吽の呼吸で仕事が進んでいくこともありますが、今の時代は多くの他業種との付き合いがビジネスに発展する時代です。

相手にきちんと伝えることや相手の言っていることを理解することは、とても大切なんじゃないかと思います。

僕自身もこの部分を、しっかり気を付けていきたいですね。

image by:Shutterstock

『プータロー、アフリカで300億円、稼ぐ!』
著者の石川直貴(金城拓真)です。本には書けなかったような出来事や本を書いて以降の出来事をこのメルマガで公開していこうと思います。アフリカで刑務所にぶち込まれたり、銃で撃たれたりといった、普通の人の送っている、普通じゃない人生をお楽しみください。このメルマガを通じて日本とアフリカが少しでも近くなればいいなと思っています。
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『プータロー、アフリカで300億円、稼ぐ!』
 元プータローがつかみ取ったアフリカンドリーム

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