高城剛が語る。「なぜ人は結婚という形式にこだわるのか?」

 

高城剛さんらの回答

昼寝は楽しいし、その後の作業効率もあがるので、いいですよね!
ただし、長時間寝てしまわないようにすることがコツだと思います。

さて、ご質問。
僕はどちらでもいいと思いますが、逆になぜ形式に頼りたくないとお考えなのでしょうか?
ここに、問題の本質があるように思います。
そして大変僭越ではございますが、その問題の本質は結婚観だけに限らず、他のことにも大いに影響しているように感じます。
それは、社会との距離感の問題だからです。

結婚の問題を、男性同士のゲイカップルの結婚に置き換えて、少し考えてみましょう。
バルセロナの警察官はゲイも多く、非番の日は同僚の彼氏と手をつないで街を歩いています。
しかし、日本で同じようなゲイの警察官同士のカップルが、街を堂々と歩けるかといえば、バルセロナと異なるように思います。
これは、そのままゲイの結婚にも当てはまり、すなわち、結婚はお二人のお考えだけでなく、お住いの社会によって価値が異なるものです。

同じように、ご質問者がパリでお暮らしになっていらっしゃれば、結婚という形式を問う人は、誰もいないでしょう。
一方、日本のどこかの地方都市でお暮らしで、その上、ご主人が日本式システムどっぷりの中でお勤めであれば、むしろ、ご結婚したほうが軋轢がなく、様々な物事がスムーズに働くでしょう。
言うまでもなく、無人島でご家族だけで暮らしていたら、結婚という形式はどうでもいいでしょうし、しかし、周囲との関係性があるのであれば(お子さんやご両親も含む)、その価値観を共有する必然も生まれます。

また、どこの社会とも良い距離を保ちながら、経済的にも自立できているならば、形式も共有も関係ありません。
それゆえ、結婚とは当事者のお考えより、帰属する社会システムや経済的自立性のほうが大きいと、現代社会に生きる身として僕は考えています。

image by: Shutterstock

 

takashiro 『高城未来研究所「Future Report」』
著者:高城 剛
1964年生まれ。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。毎週2通に渡るメルマガは、注目ガジェットや海外移住のヒント、マクロビの始め方や読者の質問に懇切丁寧に答えるQ&Aコーナーなど「今知りたいこと」を網羅する。
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