現役医師が恐れる、「ロボット手術」で外科医の仕事が奪われる日

 

未来の医療

ICTによる医療革命は今、すさまじい勢いで進んでいます。現在開発されてきているCT画像コンピューター自動読影が進歩していくと、CT機器にデフォルトとして読影機能もセットされて販売されるようになるでしょう。結果として、放射線読影医の必要性が減ることになります。

また、これはロボットではありませんが、すでに「ヒフミルくん」という皮膚所見コンサルトアプリで、地域医療での皮膚科医師常勤の必要性はかなり低下しました。

外科手術を担当するロボットが登場する日は将来かならずやってくるでしょう。すなわち、将来を予測するうえでの設問は、外科医がロボットに置き換わる日は「本当に来るのか」どうかではなく、「いつ来るのか」とすべきでしょう。

破壊的な行動をする外科医は医療安全にとって脅威であり、そのような行動をとっているとロボットに手術担当の役割を持っていかれるかもしれません。ロボットに人類が征服されるという意味はそういう意味なのかもしれません。物理的に戦って敗れるのではなく職が奪われるのです。

むしろ、将来に外科医を目指す若い医師は、手術についてロボットとの競争ではなく、共存を目指すため、チーム医療内での良好なコミュニケーションスキルも良くするように努力するとよいと思います。

文献
Peter Kim et al: Science Translational Medicine: Children’s National Health System in Washington, DC, USA, 2016

image by: Shutterstock.com

 

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