苦境ユニクロは、柳井イズムの「3本の矢」で生き残れるのか?

 

これからのファーストリテイリング

柳井正会長兼社長は、その会見で、不振が目立つ国内ユニクロ事業については、「粗利益率の低下と経費のコントロールが課題」と指摘。組織改革を実施することを明らかにし、「人員は足りないくらいなので減らすことはない。組織の形を大幅に変える」と、発言をしたとのことである(ニュース・ウイーク日本版より)。

オールドネイビーの日本撤退も、GUにとって追い風といえる。私もオールドネイビーは好きなブランドだが、アメリカから直輸入ということもあり、テイストは典型的な「アメリカンカジュアル」。同様に、外資系のプチブラのH&MやForever21も、日本人好みにある程度のカスタマイズをしないと、低迷し日本撤退もあるかもしれない。

そんな中での、この柳井氏のコメントは、起業家マインドに溢れる、前向きさを明示している。

ファーストリテイリングから中小企業が学ぶこと

今回のファーストリテイリングの状況と、経営者としての柳井氏がとった動きから、私たち中小企業が学ぶべき点を、以下に3点あげてみる。

1. 低価格路線はやはりNGである

価格での勝負は、営業利益も悪化させるし、何よりマネされやすい。戦略なき、低価格設定や値引きをするのはやはりよいことはない。

2. 自社だけが勝てる場所(=ドメイン)を見直す

ユニクロがすべきことはデジタルでの販売ではなく、デジタルを活用する、ということ。今流行っているからといって、安易にデジタル、ネットに切り替えるのではなく、総合的に勝てる場所を探すべき

3. リスクをとり新しいことにチャレンジ

柳井氏の言葉にあるように、逆境にたったときこと、手を打つべき。リスクテイクは、なかなかできないが、心の持ちようを学びたいところである。

image by: March Marcho / Shutterstock.com

 

理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』より一部抜粋

著者/理央 周(めぐる)
あのヒット商品はなぜ「ヒット」したのか?あのレストランの予約は、なぜいつも取れないのか?世の中で「売れているモノや人気者」はなぜヒットするのでしょうか?毎号実際の店舗や広告を取り上げ、その背景には、どんな「仕掛け」と「思考の枠組み」があるのかを、MBAのフレームワークとマーケティングの理論を使って解説していきます。1.「中小企業経営者・個人事業主」が売り上げを上げる 2.「広告マン・士業」クライアントを説得する 3.「営業マン」が売れない病から脱するためのメルマガです。
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