イオンモールが過去最高益の一人勝ち。なぜ他社を圧倒できたのか?

 

「地域密着」と「体験・体感」がカギとなる

そして、イオンモールの好調な業績を支えているのは、地域に密着した個性あるモールづくりを推進していることと、体験・体感型サービスの提案を大規模で展開していることにあります。

地域密着の例として、「イオンモール佐久平」では「日本三大ケーキのまち」のひとつと言われる佐久市のケーキの魅力を地域で広めるため、地元のケーキ店の協力を仰いでモールで試食会を開催しました。このような地域住民との関係性の強化を図る施策をイオンモールは積極的に行っています。

体験・体感型サービスの提案も積極的に行っています。それを示す象徴的なモールとして、2013年12月、千葉市美浜区にオープンした「イオンモール幕張新都心」が挙げられます。「夢中が生まれる場所」をコンセプトに、モノ、コト、ネットを融合した次世代型ショッピングモールとなっています。単に「モノ」を提供するのではなく、体験・体感といったコトを提供することに注力しています。

イオンモール幕張新都心には、吉本興業の人気芸人がライブを行う「よしもと幕張イオンモール劇場」や、歴代東映ヒーローをテーマにした体験型エンターテインメントミュージアム「東映ヒーローワールド」、子供が憧れの職業人に変身できる体験型テーマパーク「Kandu(カンドゥー)」など、体験・体感型の施設が多く存在します。

イベントも数多く行われています。有名アーティストによるライブイベントや有名人のトークショー、人気アニメのショーや撮影会などを定期的に開催しています。

テナントにおいても、体験・体感型のサービスを提供するところが少なくありません。たとえば、ピザを提供するある飲食店では、子供がピザ職人のユニフォームを着用してピザづくりを体験することができます。

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