ホテルの星数と下痢のリスク
旅行のガイドブックにはよくホテルの星数が記載されています。5つ星ホテルは高級ホテルで、3つ星は中級などのようにランク付けされています。たしかに5つ星ホテルの部屋は綺麗でサービスはよいという印象はありますが、これまでの研究では、ホテルの星数にかかわらず、貝類、サラダ、そして生肉などの高リスクメニュー摂取では下痢が起こる頻度は変わらないという結果がでています。ホテルにかかわらず、世界3大高リスク地域では、高リスクメニューを避けたほうがよいでしょう。
その他の下痢のリスクが高くなる要因には、乳幼児、制酸剤内服中、胃の摘出手術の既往、などがあります。H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬などの強力な制酸剤内服や胃の摘出では、胃酸の分泌が無くなるために胃酸による殺菌作用がなくなるので下痢になりやすくなります。
また、血液型がO型の人は赤痢やコレラに罹りやすいということが知られています。わたしもO型ですので、旅行中の食事メニューには常に注意しています。欧米の都市部のホテル宿泊料金はかなり高めになっていますので、学会などでそこの滞在する場合には、5つ星ホテルではなく、3つ星から4つ星ホテルにしていますが、やはり高リスクメニューには常に気を付けています。