「お客様の中にお医者さんはいらっしゃいませんか?」ドラマや映画の飛行機内でよく見るこんなシーン、もうすぐ見れなくなるかもしれません。キャスター・ジャーナリストの辛坊治郎さんが自身のメルマガ『辛坊治郎メールマガジン』で、ANAが9月1日から始める「ANA DOCTORON BOARD」という制度について伝えています。「事前に登録した医師が機内にいて、万一の際に手当をしてくれる」という、乗客である我々にはありがたいシステムのように思えますが、辛坊さんはこの制度の致命的なある欠陥を指摘しています。
『お客様の中にお医者さんはいらっしゃいませんか?』がなくなる?
関西で「す・またん」という番組を長年ご覧いただいてる方は覚えてらっしゃると思いますが、一時期「うわばきクックのテキトー占い」っていうアニメのコーナーがあったんです。私と森たけしが本人役で声優をやって、毎日クックがテキトーな占いを口にするっていうシュールなアニメでした。
で、この占いコーナーほんと「テキトー」で、私が鮮明に覚えているのは、「『お客様の中にお医者さんはいらっしゃいませんか?』と三度唱えると今日の運勢がアップします。」っていう占いでした。テキトー過ぎますよね。
ところで今回なんでこの話を始めたのかというと、全日空が今年9月1日から、原則として機内で急病人が発生した際の「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか?」というドクターコールを止め、代わりに、事前に医師免許を持っている人を登録しておいて、速やかにその医師に治療をお願いするシステムを始めることになったからです。
ANAのホームページでも「ANA DOCTORON BOARD」と大々的に告知され、医師に登録を呼び掛けています。登録にはANAのマイレージクラブへの入会が必要だそうです。
ん~、どうでしょう? メルマガ読者の皆さんが医者だとして、積極的に登録しますか? 私は「博愛衆に及ぼし」っていうのが座右の銘ですから、建前としては「すぐに応募します」って事にしておきますが、本音では「仕事がオフの時になんで患者を見なくちゃいけないんだ」って思いますよね。