台湾人の持つ日本への感情は、世代によって変わってきています。いくら台湾が親日とはいえ、今の若者世代は「多桑(トーサン)世代」(日本の統治時代を経験した世代)とはまた違う対日感情を抱いています。
日台が変わらぬ友好関係を維持するためにも、李登輝氏の発言は大きく影響しています。日台が李氏の発言をしっかりと受け止め、次代に受け継いでいくことが今の世代の責務であり、蔡政権や安倍政権の役割でもあります。日台の変わらぬ友好は、これからの混沌とした国際社会で日台が生き抜くためにも必要なものなのです。
蔡英文総統の支持率は、政権交替後100日たって若干下がっており、50%を割っています。選挙前よりも支持率が下がった理由は、メディアではいろいろと言われていますが、改革を掲げながらもなかなか改革が進まない点が指摘されています。
蔡氏はどちらかというと保守的ですから、国民党系の旧官僚を重用して、本来進めるべき台湾主権の確立が遅れるのではないかという声もあります。