蓮舫氏に早くもシラケムード。野田幹事長起用で「民進党は終わった」

 

選挙協力の可能性

第2に、民進党は先の参院選の惨敗についても何ら総括出来ていない

本誌がNo.845で述べたように、先の参院選で民進党は、改選議席の43を大きく下回る32議席を得たに留まる惨敗を喫した。そのうち7議席は共産党などとの野党統一候補として辛うじて当選したのであって、自力の勝利ではない。それを差し引けば25議席というのが民進の実力で、3年前の17議席からは微増という程度。3月に東京維新と合同して議員勢力を増やしているのにこうだから、つまりは3年前のどん底から這い出せなかったということである。それに対して、32の1人区すべてで実現した野党統一候補が2桁に乗せる11で議席を確保したのは、この逆風の中では、大健闘と言えた。

ということは、民進党は、自らの力で再生を果たして安倍自民党に政権交代を迫る道筋を見出していないということである。だとすると、来たるべき総選挙でも野党共闘を一層深化させ、野党第一党としてそれを知的にリードして国民の信頼を得ることを通じて力を蓄えていくしかないはずである。

この代表選を通じて、国民が聞きたいことがあったとすればそこのところで、自前で再生するのであればどうするのか、それが当面難しいなら野党共闘をどう深めるのかということでしかないが、3候補の誰もそれを明確な言葉で語らなかったし、真面目な議論にもならなかった。

衆院選は政権選択を問うものであり、価値観を異にする共産党とは安易に共闘することは出来ないというのが、その理由であるらしいが、それは余りに幼稚で、共産党が綱領的に何を謳っていようと当面する課題について政策合意が出来ればその限りで共闘するのは当たり前で、それでも不安が残るのであれば、選挙共闘はするけれども政権樹立後は閣外協力に止めることを予め明示しておくという手もある。いずれにせよ、参院選のように1人区だけ共闘して比例は別々という形式は、全部が1人区で比例復活もある衆院選では通用しない。小沢一郎が18日の盛岡市の会見で述べたように、「衆院選は1つの統一団体で与党に対決しないと野党は全滅に近いことになる」ことは見えている。

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