中国不況の足音。大型百貨店が「閉店ラッシュ」で負の連鎖が始まる

 

閉店ラッシュ」に襲われたのは百貨店だけではない。スーパーマーケットも同じである。

中国最大の検索サイトである「百度」は、「百度百科・閉店ラッシュ」の項目を設けているが、それによると、スーパー業の場合、華潤万家という全国チェーンが今年に入ってから727店舗を閉店させ、「閉店ラッシュ」の最高記録を更新したという。有名なカルフール・グループも中国全土で18店舗を閉店し、人人楽というスーパー大手は11店舗を閉めた。

上述の「百度百科・閉店ラッシュ」によると、中国小売業の閉店ラッシュは昨年からすでに始まっている。2015年の1年間、全国の小売業界で約865店舗も閉店の憂き目にあったが、今年に入ってから、この勢いはさらに増しているという。

「閉店ラッシュ」が来襲した理由について、一部のメディアや専門家は、近年盛んになったネット販売や通販との市場競争の激化を挙げているが、前述の北京商報や「百度百科」の分析では、それは一つの原因であっても、一番の原因ではない。最大の原因はやはり、特に昨年から顕著となった中国経済そのものの低迷である。

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