外国人が爆買い。日本の「ガラパゴス」お菓子が海外でモテモテ

2016.11.11
 

ハラル市場に乗り込め いかせんべいとヨックモックがムスリムに人気なワケ

そのマーケットは200兆円といわれるほど拡大を広げるハラル食品。

日本のお菓子メーカーもその拡大するマーケットに既に目をつけていました。

来日するムスリムの観光客向けだけではなく、海外市場に積極的に売り出したのは愛知県のかとう製菓です。

年間の売上高は10億円とのこと。

2014年にハラル認証をうけた「いかの北海揚げ」というイカゲソをそのままおせんべいにした商品を、主力製品として売り出しています。

ハラル認証済み「いかの北海揚げ」

image by: かとう製菓

シンガポールでは日本単価の2倍以上の値段1,400円程で売り出した所、バカ売れしたのだとか。

その後、イスラム人口の多いマレーシアを筆頭に、イスラム市場を本格的に開拓するべく東南アジアに売り込んでいるそうです。

ハラル商品を製造するには様々な規制や困難があり、例えば豚肉やアルコール成分を使わずに、専用のラインで生産するなどの工夫が不可欠です。

新規開拓としていち早くムスリム市場に目をつけ、着実に売り上げを獲得することのできたメーカーの努力の賜物といえるでしょう。

制約があり種類を増やすのは容易ではないでしょうが、今後も新商品の開発に期待したいですね。

また、特に富裕層に人気なのがヨックモックの商品。

 

アラブ首長国連邦(UAE)の富裕層が大人買いするほどの人気を博したことで、数年前に大きな話題となりました。

ヨックモックの看板商品といえば、葉巻の形をした「シガール」という軽めの食感を持つクッキー。

デパ地下で良く見かけ、お土産として購入した人も少なくないと思います。

こちらのヨックモックが、現地のパートナー企業と手を組みアブダビに出店を果たしたのが201210月。

手探りの運営から一年、ようやく軌道に乗り始めた頃には、次々と出店を加速させたそうです。

2014年の5月には11店舗目を構えるほど急成長しました。

比較的親日国と言われているタイ、台湾、香港、マカオといった国を上回る店舗数から、アラブでの異常な人気ぶりが窺えます。

また、その他クウェート、オマーン、バーレーン、カタールといった近隣諸国でも出店しています。

さらに、UAEと日本の一番店では同等の売り上げを記録したとのこと。

現地での販売価格は日本の2.7倍という高価格ですが、バカ売れとのこと

現地メディアによると、そこはさすがの富裕層、100200個単位で買う事は日常だそうで、2014年は売り上げが400%を達成という快挙。

人気が出た理由のひとつには、イスラム教の厳しい戒律ではアルコールを飲まないこともあり、全体的に甘いものを好む傾向にあることや、糖尿病患者が5人に1人という現状から、日本のお菓子のような甘さ控え目で上品な味が好まれるといった背景があるからといわれています。

また、ハラルを考慮した上で、中東の駐在員がお土産にヨックモックを頻繁に持って行ったことや、米国でヨックモックを知ったUAE国民も多いことも人気のきっかけとなったそうです。

ムスリムの方々の反応です。


頻繁にツイートするカタールの店舗。装飾の仕方が高級感を際立たせていますね。

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