2016年は、1月の日銀マイナス金利決定から始まり、ベルギーの連続テロ事件、安保関連法の施行、パナマ文書問題、熊本地震、東京五輪招致の賄賂疑惑、米大統領の広島訪問、舛添都知事の辞任など、海外に限らず日本国民にも大きな影響を与える重大事件や自然災害などが重なった年となりました。これから日本は、そして世界はどう変わっていくのか、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。そこでMAG2 NEWSでは、メルマガ「高城未来研究所」の著者で、毎日のように世界中を飛び回る高城剛さんに、毎日めまぐるしく変わる世界情勢の「裏側」についてお聞きするためロングインタビューを敢行。いま話題の「医療大麻」から「オリンピックと報道の自由」、そして「北朝鮮がミサイルを撃つ理由」についてまで多岐に渡って語り尽くしてもらいました。
今回は長時間に渡るインタビューのため、全3回にわけて掲載します。第1回となる今回は「報道を動かしている、日本を牛耳る人々」について、さらにいま世間を賑わせている「医療大麻」の知られざる真実について、高城さんが私見たっぷりに語ってくれています。
「牛耳る」人達に動かされる報道
高城:沖縄本島以外の離島のほうは、もうみんな基地バブルになっているから。だって与那国とか、人口の4分の1ぐらいある規模の基地ができちゃって、もう「大基地バブル」だよね。「うちの定食屋も拡張しなくちゃ」みたいな(笑)。
まぐまぐ:激しいバブルですよね。
高城:だから、まず通信業者と土木業者が行くんですよ。だって、与那国島だなんて普通は誰も行かないですよ、僕みたいな変人以外は。それなのに、いきなり土建の人たちが石垣島から飛行機で乗り込んで来て、どんどん土地をならしていってるわけ。で、土建業者も人手が足りないってことで、他の島からもさらに人を運んで……。だから離島の人たちは、全員自民党の味方なわけですよ。本島の人たちは反自民だけど、離島は基地バブルで恩恵を受けてるわけだから。
まぐまぐ:いやぁ、そういう空気って、実際に行かないと分かんないですよね。
高城:うん。だから沖縄ってひと口に「オール沖縄」じゃなくて、離島の人たちは「どんどん基地造ってください」。でも本島の人たちは「基地反対」っていうふうに分かれているよね。アメリカとしては、PAC3とかをもっと日本に売り付けたいから、北朝鮮の坊ちゃんに「日本海のほうに、軽くジャブ撃っとかない?」みたいな感じで、裏から手をまわすわけですよ。
まぐまぐ:……そういう構図なんですね。
高城:だって、そういうことでしょ?尖閣諸島に初めに上陸した活動家っていうのも、結局は「香港のアメリカ関係の中国共産党の反対団体」って、よく訳の分かんない人たちだったわけで。つまり中国共産党に反対している人たち、アメリカ側の人たちが最初に尖閣に上陸したわけだから、それってどういうことか……。
まぐまぐ:そういうことって、テレビとかでもっと言ってほしいですけどね。
高城:それは言えないですよ。だって、テレビの電波を握っているのは、横田基地だから。テレビっていうのは、電波帯域があるわけですよね。それは総務省が基本的に管理しているんですけど、何か変更するときは、まず横田基地にお伺い立てなきゃいけない。
まぐまぐ:先に話を通しとかないとやばいぞっていう……。
高城:そう。そのとおり。そういうことになっているから、テレビじゃ絶対にアメリカの意向に逆らうことはできませんよ。だって「電波止める」って、前の総務大臣も言っていたでしょ、事実。当たり前じゃん。そんなの。……僕は別に、悪いことを言っているんじゃなくて、そういうことになる「かも」しれませんっていう、ただの「個人の意見」ですから(笑)。
まぐまぐ:個人の意見ですか。
高城:まぁ僕が、総務省の情報通信審議会をやってたときに、よく分かったことなんだけどね(笑)。
まぐまぐ:やっぱり、そこも牛耳られているんですね。
高城:牛耳られているっていうか、自主規制だよね。なんかあったらよくないなってことで自主規制。それはもう全部、そうじゃないですか。例えば、ジャニーズ事務所とかも「メリーが悪いじゃん、SMAPの件は」とか、テレビでは絶対に言えないよね。みんな、そう思っていたとしても。
まぐまぐ:それも言えないですね。
高城:あと、よくウェブとかで、ジャニーズの人だけイラストっていうのもバカにしているよね、この時代に。それがもう物語っているよね、駄目っぷりを。テレビとかも駄目だけど、それだけじゃなくって、いろんなものがそういう構造だと思うけどね。政治だろうが、オリンピックだろうが……。最近のトピックでいうと、乳がんとかもそうじゃない?
まぐまぐ:乳がん?