「葬儀」と「告別式」の違いって? 今さら聞けない葬式のジョーシキ

The_altar_of_the_Japanese_Buddhism-style_funeral,saidan,japan
 

現役の葬儀司会者である瑠璃さんが、印象に残ったお葬式の風景や、実際に使用した葬儀ナレーションやサンプルを紹介する異色のメルマガ『瑠璃の葬送日記&葬儀ナレーション例文』。今回取りあげるのはメルマガに寄せられた、とある“素朴な疑問”について。あなたはこの違い、ご存じでしたか?

葬儀式と告別式ってどう違うのでしょうか

【お便り】
いつもメルマガで大変お世話になっております。ナレーションの例文はとても助かりますし、ことばえらびのコーナーは半々の確率で不正解です。毎週月曜日のお勉強がとてもありがたいです。

さて、以前から疑問に思うのですが、葬儀式と告別式ってどう違うのでしょうか。よく分からないので教えてください。

 

【お返事】
葬儀というものは面白いもので、同じ宗教でも地域や習俗によって仕様が異なりますし、その時代時代の流行もあります。

昭和には葬儀告別式がはやりましたが、正式には「葬儀ならびに告別式」といい、「宗教儀礼である葬儀」と「社会儀礼である告別」という二つの儀式が行われることを表しています。

宗教儀礼とは宗教的作法にのっとって行う儀式のことで、仏様や故人に対して行います。一方、社会儀礼とは世間一般に向けて行われ、故人との別れの場として機能しています。

いまや誰もが知っている告別式ですが、実はその発祥は明治時代。儀式界ではニューフェイスなのです。当時は社縁会葬者が多い場合に適用されましたから、血縁地縁といった近親者で営まれる葬儀には必要なかったのですが、昭和にはいってから需要が高まりました。

しかし、近年増えている家族葬といった近親者だけの葬儀では、告別式は必要ないでしょうね。家族葬っていう言い方は新しいかもしれませんが、斬新なことではなく、元にもどすという考え方もできるわけです。

瑠璃が講師をつとめる通信講座でも詳しく解説しています。5章10節では葬儀と告別式について。14章21節では家族葬の司会進行について。よろしければご参考になさって下さい。

では、お仕事お役割を無事に全うされますように。さじ加減に気をつけながら精一杯おつとめくださいね。応援しています!

image by:Wikipedia

 

『瑠璃の葬送日記&葬儀ナレーション例文』
葬儀司会者目線で綴る印象に残ったお葬式の風景や、葬儀ナレーション サンプルの紹介、季節の言葉とその活用例など、葬儀司会者のお助け情報盛りだくさんでお届けする葬儀業界に特化したメールマガジンです。当メルマガで紹介したナレーションパーツや例文はご自由にお使いいただいて構いません。
<<登録はこちら>>

print
いま読まれてます

  • 「葬儀」と「告別式」の違いって? 今さら聞けない葬式のジョーシキ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け