出典は、最近読んだこの本です。中日の落合監督時代を支えた森繁和氏の著作。ナンバー2の持つべき意識が記されています。
『参謀』(森繁和 著/講談社)
組織が混乱に陥りやすい原因の一つに、「トップが出過ぎる」ということがあります。現場の総責任者であるナンバー2がいても、そこにトップが出て行って、こうしろああしろと口を出してしまう。それによって、トップの言葉とナンバー2の言葉という2つの異なる指揮系統ができてしまい、その現場にいるスタッフたちはどちらの言うことを聞けばいいかわからなくなります。
つまり、「トップが出過ぎる」ということはトップがナンバー2に、権限を完全に任せきれていないことであり、これが組織の混乱を招きます。
上司と部下は役割を切り分けないとダメで、上司が部下の仕事を横取りしてしまうと、責任の所在も不明瞭になります。
上司の仕事は、部下に権限を委譲し、任せきること。部下の仕事は、上司がもっと任せきることができるようにすること。
そういう上司と部下の両輪が噛み合って、組織は前へと進んでいくのです。
【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)
- トップとナンバー2の関係の中で、やってはいけないこと、気をつけなければならないことは何か。自分の考えをノートに書く。
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